すべてを通過点にして先だけを見据える
根底にあるのはプロサッカー選手で在り続けるという信念のみ。だから愚直に進む。試合で起きたワンシーンを振り返って「その瞬間のベストを選択しているつもり。だからタイムマシーンでその瞬間に戻っても同じプレーを選択する」ときっぱり言い切れる頑固さは、考え方を変えれば何にも変え難い武器でもある。
決して順風満帆とはいえないサッカー人生だからこそ手にできた強さ。2度の前十字靱帯断裂や4回告げられた契約満了は最たる例で、腰椎椎間板ヘルニアやグロインペイン症候群など出口の見えにくいトンネルにも迷い込んだ。そのたびに壁を乗り越えてきたことで過去の美談にされたとしても、本人にとってはポジティブな出来事のほうが圧倒的に少ない。
それでも一貫して現役生活にこだわり、誤解を恐れず言えば執着し続けてきた。本人曰く「サッカーを続けることは決定事項」だ。
結果として、冒頭の連続得点や王手をかけているJリーグ通算600試合出場などの記録達成を待ちわびている人が増えていく。不特定多数のファン・サポーター全員が山瀬の運命共同体で、存在価値が増している証だろう。
決して順風満帆とはいえないサッカー人生だからこそ手にできた強さ。2度の前十字靱帯断裂や4回告げられた契約満了は最たる例で、腰椎椎間板ヘルニアやグロインペイン症候群など出口の見えにくいトンネルにも迷い込んだ。そのたびに壁を乗り越えてきたことで過去の美談にされたとしても、本人にとってはポジティブな出来事のほうが圧倒的に少ない。
それでも一貫して現役生活にこだわり、誤解を恐れず言えば執着し続けてきた。本人曰く「サッカーを続けることは決定事項」だ。
結果として、冒頭の連続得点や王手をかけているJリーグ通算600試合出場などの記録達成を待ちわびている人が増えていく。不特定多数のファン・サポーター全員が山瀬の運命共同体で、存在価値が増している証だろう。
積み重ねたキャリアは共感や感動を誘う大きな理由になる。現役としてピッチに立ち続けているかぎり、すべてを通過点にして先だけを見据える。
山瀬功治は今日も可能性を追い求めていく。
取材・文●藤井雅彦(ジャーナリスト)
【PHOTO】雪が舞う寒さの中、最後まで応援を続けた山口サポーター
山瀬功治は今日も可能性を追い求めていく。
取材・文●藤井雅彦(ジャーナリスト)
【PHOTO】雪が舞う寒さの中、最後まで応援を続けた山口サポーター