【広島】12年連続のふた桁得点達成の佐藤寿人。記録の裏側にある“新たなベテラン像”

カテゴリ:Jリーグ

本田健介(サッカーダイジェスト)

2015年07月30日

これまで見てきたベテランとは違う姿。

得点だけでなくドウグラスの2ゴールもアシスト。攻撃の起点として光り輝いた。写真:佐藤 明(サッカーダイジェスト写真部)

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 この好調さの要因には、やはり体力を温存できる今の起用法があるという。
 
 葛藤はありつつも、フル出場しないことでの好影響を佐藤自身はこう語る。
 
「これまでずっと90分のなかでプレーをしてきて、それを変えるというのはやはり大変なことでした。でも気持ちの整理をして、限られた時間でなにをすれば良いかという風に考えられるようになりました。
 
(時間が短い分)チャンスは確実に去年よりも少ない。でもそれでも決められているのは、しっかり準備できているからこそ。スタートから出し切ろうと考えています。疲労が蓄積されない点もメリットですね」
 
 そして自らのなかで、新たなベテラン像ができつつあるとも話す。
 
「週初めは調整して、週半ばから合流して、週末のゲームに臨むというのが僕が若い頃に見ていたベテランの姿。でも今は(疲労が蓄積されないからこそ)フレッシュな状態でトレーニングができていて、若い選手と同じメニューを週初めから一緒にやっています。そこが大きいかなと。
 
 僕が考えていたベテランのイメージとは違うんですけど、こういう新しい姿もありかなと思いますし、森保さんがそれを示してくれました」
 
 ここからリーグ戦は一時中断し、コンディションを整えられる点もホームでの新記録達成への追い風となりそうだ。
 
 前節、PKのチャンスを得ながら、ドウグラスにキッカーを譲りホームでふた桁得点を達成できなかった点には「なぜ蹴らなかったのか眠れないほど悩んだ。1点は1点なのに」と、悔いが残ったという。
 
 それだけに、6節・鹿島戦(8月12日)、7節・柏戦(8月16日)は今度こそより多くのサポーターと喜びを分かち合う絶好の場だ。この日、神戸で聞いた以上の歓声を浴びる日はそう遠くないはずだ。
 
取材・文:本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
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