新加入選手を含めた若手の成長がなければ、変則的なタイトな日程を戦い抜くことは困難だ
懸念があるとすれば選手層か。前述した主力級の新加入3選手以外に、今シーズンは7名の若手選手が加わった。柏U-18から昇格した田中隼人、真家英嵩、升掛友護、筑波大から加入の加藤匠人、森海渡、日体大柏高から加入の土屋巧、さらに昨年は熊本に所属し、同クラブのJ3優勝とJ2昇格に貢献したプロ2年目の岩下航という顔ぶれだ。
いずれも高いポテンシャルを備えた有望株ではあるが、J1の実績という点では未知数であることは否めない。ネルシーニョ監督が「全選手が戦力にならなければいけない」と言うとおり、この新加入の若手7名に加え、既存戦力の細谷真大、鵜木郁哉、山田雄士といった若手たちが台頭し、スタメンの座を脅かす存在にまで成長しなければ、今シーズンの変則的かつタイトな日程を戦い抜くことは困難を極めるだろう。
そして昨シーズンは最適のシステムとメンバー構成を最後まで見出せなかったネルシーニョ監督が、課題であるビルドアップ面も含めて、再編成したチームに戦術を落とし込めるかどうか。戦術の明確化もまた不振から脱却する重要なポイントになる。
文●鈴木 潤(フリージャーナリスト)
そして昨シーズンは最適のシステムとメンバー構成を最後まで見出せなかったネルシーニョ監督が、課題であるビルドアップ面も含めて、再編成したチームに戦術を落とし込めるかどうか。戦術の明確化もまた不振から脱却する重要なポイントになる。
文●鈴木 潤(フリージャーナリスト)