Jリーグは２月18日に川崎フロンターレ対FC東京のカードでJ１が開幕。30年目のシーズンがまもなくスタートする。今企画では、J１全18チームの最新予想布陣を公開。プレシーズンの動きから各チームのスタメンとポジション別の序列を予測する。今回は昨季６位の浦和レッズをピックアップする。
 
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　今年の浦和は本気度がより伝わる。

　今季、リーグ優勝を標ぼうした浦和は大幅なメンバーの入れ替えを敢行した。就任２年目のリカルド・ロドリゲス監督は、昨季をベースとした戦術のさらなる浸透とともに試合展開を察知する。

　その精緻（せいち）さが求められるなか、経験、伸びしろとも十二分で、数年後を見据えた適材適所の補強に成功。２チーム編成ができる厚い陣容で新シーズンへ臨む。

　まずはリカルドサッカーの頭脳となるボランチだ。柴戸海、伊藤敦樹、平野佑一ら急成長の選手に加え、懐刀・岩尾憲、攻守で滅私奉公（めっしほうこう）できる安居海渡が加入。相手の戦術、コンディションを考慮し、組み合わせは自在となった。

　安定したボランチがあって、初めて果敢な攻撃ができるもの。アタッカー陣には関根貴大をはじめ、多くのポジションをこなせるどこでもござれの明本考浩。伸び盛りの大久保智明ほか、浦和アカデミー出身のドリブラー松尾佑介に、高いサッカーIQを持つ松崎快がいる。さらに北欧コネクション第３弾、新10番のダヴィド・モーベルグにも期待だ。

　そんな彼らを操る小泉佳穂、江坂任はさらに熟成しそう。最終ラインには、両SBに対応可能な馬渡和彰や左SBの大畑歩夢、指揮官に“ランニングマン”と命名された宮本優太、鹿島アントラーズ仕込みの執拗な守備が売りの犬飼智也、左利きのファイター知念哲矢が加わった。

　唯一にして最大の不安は、センターフォワードの不在だろう。FW登録は現状、キャスパー・ユンカーと高卒ルーキー木原励のふたりだけで、江坂のゼロトップ起用でしのげるが、それだけではやはり心細い。そのなかで、Jリーグでプレー経験のある外国籍FWに接触との情報もあり、シーズン途中の加入は十分にありそうだ。

　センターフォワード不在に関連した懸案は、得点力不足。昨季、浦和が記録したリーグ戦45得点は、全体で８番目に多い数字だった。ただ、１点差で負けた試合は、11敗中の６試合と半数超。負けを引き分けに、引き分けを勝ちにしたいところだ。目指すはどこからでも、どんな展開からでも得点を獲るサッカー。そのための陣容と言っていい。

【画像】浦和の2022予想フォーメーション