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中盤トライアングルの“非対称”の効果と課題。南野、守田、谷口、長友でもっとコミュニケーションを【日本代表】

カテゴリ:連載・コラム

河治良幸

2022年01月29日

谷口との距離が空き、逆に前が交通渋滞に

ビルドアップの時点では引き気味のポジションを取っていた田中。右サイドで伊東、酒井とのトライアングルを機能させていた。写真:金子拓弥 (サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

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「今、組んでいる3枚で、僕が前にいたほうがいいというよりかは、田中碧が後ろにいたがるんだろうなと思っていて。全体のバランスと、奪われた時の守備のことを考えると、航くんがどっしり構えたいタイプだと思うので、できるだけ自分が前で関与したい、するべきだと思っていた」

 そう守田は振り返る。要するに即時奪回をベースとする守備を考えた時に、非対称でも守田が高めのポジションを取っていたほうが、プレッシングがスムーズになりやすい。三枚引き気味だと攻撃の厚みを出せないこともあるが、守備で後ろに重たくなってしまい、中国側にロングボールなどの起点を作られやすくなるという考えもある。

 もう1つは、中国が中央を締めてきたことで、大外がかなり空きやすくなっており、まずはそこに長友を行かせることで、フリーで受けやすい状況を作れる。そこから長友に対して中国側が外切りをしてくれば、逆に守田や南野のところに隙間が生じるので、中国を見ながら外を突くのか、中を攻めるのか意識しながらポジションを取っていたようだ。

 板倉と谷口はボールを持てるので、中盤の三枚が組み立てのために下りすぎる必要はない。ただ、基本的に左側で作って右の伊東が仕掛けるオーガナイズのなかで、守田がこれまでの数試合の反省を意識しすぎたのか、谷口との距離が空き、逆に前が交通渋滞になる状況を生んでしまい、結果的に南野と長友を横にロックしてしまっていた。
 
 もちろん南野はイン、長友はアウトで持ち味を発揮しやすいタイプだが、固定してしまうと相手には守りやすくなる。逆に、右から伊東や攻め上がった田中が絡んでチャンスを作った場合、守田が左の高めに位置することの効果は見られた。

 ただ、左側にボールがある時にもう少し下りて谷口からパスを引き出しながら、南野、長友と角度のある三角形を作っていくほうが効果的だったかもしれない。

 もちろん、そうした原因を生んだのは守田だけではない。南野、守田、谷口、長友の関係でもっとコミュニケーションを図るべきだっただろう。ただ、守備面では守田が高い位置にいることはプラスに出ることが多く、中国はボールを持ってもほとんどアタッキングサードにボールを持ち出すことができなかった。

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