「お前がやらなきゃ」。宇賀神が関根に伝えたこと
計画「2年目」の21年はすでにシーズン終盤に入った。レオナルド、橋岡大樹、柏木陽介らが退団した開幕当初は不安しかなかったが、4月にユンカーが加入し、空気は一変した。
6月には酒井宏樹、江坂任、アレクサンダー・ショルツとビッグネームの獲得が続いた。西野TDによれば、強化部では非現実的な選手も含め「こんな選手が獲れたらいいねリスト」を作成し、随時、動向をチェック。
またシーズン中も他クラブの情報を得るため、国内スカウトを増員した。この一連の「網」は新たな浦和の強みになっている。だからこそシーズン中にもかかわらず、柏レイソルの主力だった江坂の獲得にも成功した。来季に向けてもJ2から有望な若手の「個人昇格」を含め、幅広くリストアップしている。
ニューリーダーの台頭も待たれる。退団が発表された翌日、槙野は首の痛みを訴え、別メニューとなった。ピッチ脇で練習を見ながら思わず「心配だな」と漏らした。阿部や槙野が抜けたチームを誰がけん引していくのか。その思いはロドリゲス監督も同じ。「リーダーはピッチ内の監督。勝者のメンタルを持つ人間が担うべき。今後のチーム作りで意識したい」と話した。
一方で宇賀神はクラブハウスの風呂場で一緒になった関根貴大に「もうレッズの一時代を築いた選手達と一緒にプレーした選手はお前しかいない。お前がやらなきゃ」と伝えた。関根は照れ臭そうに笑ったというが、11月20日の横浜F・マリノス戦では決勝点に絡むなど気持ちの入ったプレーで早速、期待に応えてくれた。
6月には酒井宏樹、江坂任、アレクサンダー・ショルツとビッグネームの獲得が続いた。西野TDによれば、強化部では非現実的な選手も含め「こんな選手が獲れたらいいねリスト」を作成し、随時、動向をチェック。
またシーズン中も他クラブの情報を得るため、国内スカウトを増員した。この一連の「網」は新たな浦和の強みになっている。だからこそシーズン中にもかかわらず、柏レイソルの主力だった江坂の獲得にも成功した。来季に向けてもJ2から有望な若手の「個人昇格」を含め、幅広くリストアップしている。
ニューリーダーの台頭も待たれる。退団が発表された翌日、槙野は首の痛みを訴え、別メニューとなった。ピッチ脇で練習を見ながら思わず「心配だな」と漏らした。阿部や槙野が抜けたチームを誰がけん引していくのか。その思いはロドリゲス監督も同じ。「リーダーはピッチ内の監督。勝者のメンタルを持つ人間が担うべき。今後のチーム作りで意識したい」と話した。
一方で宇賀神はクラブハウスの風呂場で一緒になった関根貴大に「もうレッズの一時代を築いた選手達と一緒にプレーした選手はお前しかいない。お前がやらなきゃ」と伝えた。関根は照れ臭そうに笑ったというが、11月20日の横浜F・マリノス戦では決勝点に絡むなど気持ちの入ったプレーで早速、期待に応えてくれた。
阿部が引退の決意を固め始めたのは40歳の誕生日を迎えた9月初旬だった。槙野は11月5日に今季限りでの契約満了を伝えられ「まさか、自分が……」と絶句した。その1週間後、宇賀神もフロントから「来季、優勝を目指すうえで戦力としては考えられない」と非情通告を受けた。
レッズを愛し、長くクラブの顔として活躍して来た3選手との別れは世代交代の一言では簡単に片付けられないほどの「変革」を予感させる。クラブとしても覚悟して挑む「3カ年計画」の3年目、そこには涙にくれた一週間の真意がある。
文●牧野真治(スポーツニッポン新聞社)
【PHOTO】涙あり!笑顔あり!阿部勇樹の現役引退会見を特集!!
レッズを愛し、長くクラブの顔として活躍して来た3選手との別れは世代交代の一言では簡単に片付けられないほどの「変革」を予感させる。クラブとしても覚悟して挑む「3カ年計画」の3年目、そこには涙にくれた一週間の真意がある。
文●牧野真治(スポーツニッポン新聞社)
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