群馬ライバル対決で放った10番の輝き! 前橋育英の左のエースが魅せた決勝アシストの凄み

カテゴリ:高校・ユース・その他

安藤隆人

2021年11月24日

来季のV・ファーレン長崎加入内定も昨年はレギュラーを掴めず…急成長の理由は?

前橋育英のFW守屋が決勝ゴール。ライバルを破る一撃となった。写真:安藤隆人

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前橋育英の攻撃を牽引する笠柳。今季急成長を見せた。写真:安藤隆人

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 このゴールで勝負は決した。得点シーン以外にも得意のドリブルで左から仕掛けたり、素早い攻守の切り替えで相手のウイングにプレスをかけたりと、攻守において存在感を放った背番号10は、チームに大きな勝利を呼び込んだ。
 
「最近は本当に結果にこだわるようになってきました。ゴールやアシストで試合を決められる選手は僕の中で本当に大事だと思うので意識をしています」

 笠柳は卒業後にJ2のV・ファーレン長崎への加入が内定している。昨年はレギュラーを掴み取れず、いつも交代の一番手の存在だった。アピールするチャンスはもらえるが、スタメンで使ってもらえるほど周りの信頼を得ていない。そう感じた彼はゴールとアシストという結果にこだわって、自分の武器であるドリブルと状況判断能力を徹底して磨いた。これまではボールに意識がいってしまい、判断の見切りの早いプレーをしてしまっていたが、より相手を見てその状況に適した選択肢を持ち、判断を変えながらプレーができるようになった。

 念願のプロ入りが決まったことでその意識はさらに増し、この大一番でピッチ上にいる誰よりも冷静で、的確な判断をして、桐生一の堅い守りをこじ開けた。

「より周りを見てプレーすることで、信頼関係というか、判断の共有ができるようになった。これは去年の僕には決定的に足りなかったことだし、だからあの立場を抜け出せなかったのだと思う」

 急成長の1年は彼にとって多くのものをもたらした。この先、前橋育英はプリンス関東の残り、その先にある悲願のプレミアリーグ初昇格をかけた参入戦、そして100回を迎える選手権と重要な試合が目白押しだ。これまで培ってきたものをチームに還元し、さらに成長の階段を登るべく、笠柳の真価はこれからさらに発揮されることになるだろう。

取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)
 
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