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森保Jの最終形態はフランスも採用する5-2-3か。最終予選の戦いぶりからW杯8強の可能性を探ると…

カテゴリ:日本代表

西部謙司

2021年11月18日

欧州の強豪国を相手に中堅国はいかなる戦い方を見せているのか?

オマーン戦で鮮烈なインパクトを与えた三笘。今後の序列を変え得る存在だ。(C) Getty Images

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●進化より変化の代表戦

 前回W杯優勝のフランスはEUROでベスト8にも入れなかった。カリム・ベンゼマという強力な戦力アップがあったにもかかわらず、キリアン・エムバペ、アントワーヌ・グリエーズマン、ベンゼマを併用してチームとしていかにバランスをとるか結論が出ないまま、ポテンシャルを発揮できずに敗退した。しかし、ネーションズリーグではベルギー、スペインを破って優勝している。短期間に5-2-3システムという正解を見つけていた。

 優勝したロシアW杯でもフランスは大会中に正解を探り当てている。これは代表チームでは割りとよくあることだ。クラブチームと違って基本的に寄せ集めなので、最適なバランスを見つけられるかどうかがカギになる。
 

 森保監督になってからの日本は中島翔哉、堂安律、南野、大迫のカルテットが躍動して、スタートは順調だった。しかし、そこからは進化せず、伊東純也や鎌田大地が台頭した第二形態に移行。さらにオーストラリア戦からは田中碧、守田英正を加えた4-3-3の第三形態に移行している。いずれも初速がすべてで、それ以降の進化はほとんどない。その間に対策をとられるので、むしろ劣化していく印象になる。

 ただ、それは代表チームとして普通だ。単独クラブをベースにしているケースなどを除けば、代表チームはそんなに進化するものではない。その時々の状況に順応して適切なバランスを見出して変化できるかどうかが問われる。

 強豪国を除けば、ヨーロッパの中堅クラスと比べて日本選手のクオリティは劣っていない。選手選考と序列を間違えず、適切なバランスを見出せば本大会でもベスト16は狙えると思う。中堅国が強豪国を食う例は珍しくなく、運が良ければベスト8もあるかもしれない。

 EUROでの中堅国の戦い方を見ると、日本の次の変化は5バックだろう。守備を固めて組織面で隙を見せなければ、強豪でもかなり手こずる試合が多い。ポジショナル・プレーと個の力でこじ開けにかかる強豪を相手に接戦に持ち込むには、これしかないのが現状だろう。

 森保監督は広島で3-4-2-1を使っていた。当時はヨーロッパでほぼ見ないシステムだったが、3-4-2-1を守備的に運用した5-2-3はもはや定番になりつつあり、フランスのような強豪も採り入れた。森保監督にとっては手慣れたシステムだ。本大会への最終形態はこれだろうと予想している。

文●西部謙司(スポーツライター)
 
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