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“やっと脚光を浴びた”三笘薫の存在が物語る代表活動のスピード感欠如。重要な切り札になるのは明らかだった

カテゴリ:日本代表

加部 究

2021年11月17日

日本よりも勝利が必須のオマーンが無策だった

森保監督のプラン「試合全体を通して勝つ」は、功を奏す結果となった。(C)JFA

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 結局日本は64パーセントもボールを支配し、オマーンに1度も枠内シュートを許していないので負ける可能性は抑え込めた。ただし、相手をゴール前に釘付けにした分だけ決定機は乏しく1点が遠かったわけだが、決勝アシストを提供したピッチ内の三笘は「相手はだいぶ疲弊してきたし、ゴールは必然の結果」と捉えている。

 ベトナム移動のアクシデントや時差調整の影響が表われたのか、オマーン戦の日本代表は極端にコンディション不良に映った。指揮官が「悪くなかった」というボール回しにしても、良く言えば慎重だったのかもしれないが、総体的にテンポも動かす距離も変わらず、仕掛けの長いパスにトライしているのは山根視来くらいだった。だがそれ以上にホームで日本よりも勝利が必須のオマーンが無策だった。

 ブロックを作って後方待機を決め込むばかりで、数えるほどのロングレンジからのシュートが多少ゴールを脅かしたに過ぎなかった。そういう意味では「試合全体を通して勝つ」という森保監督のプランは功を奏したことになる。
 
 オマーンが精彩を欠いたことにも助けられ、決勝ゴール奪取の時間帯も冷や汗ものだったが、シナリオは堅実に完結。ライバルであるオーストラリアの力も確認できて、サウジアラビアに最終予選2敗目を喫した最悪の頃に比べれば、ワールドカップへの視界はだいぶ開けてきた。

 だが反面、この時期に三笘がデビューをして脚光を浴びていること自体が、日本代表活動のスピード感の欠如を物語っている。日本全体から適任者を選択し、短いサイクルの活動をしていく代表では、しっかりと時間をかけて培った信頼関係を優先するスタイルがやはり適しているとは思えない。

文●加部 究(スポーツライター)

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