鹿島復帰に「情けない気持ちもある」。それでも安西幸輝は伝統の2番を背負い、すべてを捧げる覚悟で戦う

カテゴリ:Jリーグ

広島由寛(サッカーダイジェストWEB)

2021年07月22日

「『つけろ、さよなら』って電話を切られた(笑)」

復帰した鹿島で安西が背負うナンバーは伝統の2番。“常勝”の礎を築いた名手たちと肩を並べるような活躍を見せたい。(C)KASHIMA ANTLERS

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 偉大なる先達からの要望に、最終的には首を縦に振った。

「正直に言えば、最初2番はヤダって言ったんですけど、(内田)篤人くんから話が来て、『つけろ』と言われて。『つけろ、さよなら』って電話を切られた(笑)」

 ポルトガルのポルティモネンセから完全移籍で鹿島アントラーズに“復帰”。約2年ぶりに古巣に戻った安西幸輝に託された背番号は、以前鹿島でつけていた「32番」や「22番」ではなく、ジョルジーニョ、名良橋晃、内田篤人と、鹿島常勝の礎を築いてきた名プレーヤーたちが背負っていた「2番」だった。

 安西自身、「“重い”番号だって分かっている」と語る。それでも、特別なナンバーとともに戦う決意を固めた。

「この歳(26歳)で戻ってくるには相当な覚悟を持ってやるつもりですし、篤人くんからつけろと言われたのが大きい。それに、他の人につけられるのも嫌だった」

 鹿島からポルトガルに渡ったのは2年前の9月。ポルティモネンセで2シーズンを過ごし、「僕なりにけっこう考えた」と時間をかけた末に、再び、ディープレッドのシャツに袖を通すことにした。

「ポルトガルでサッカーをするか、日本に戻ってやるかと悩んだときに、やっぱりアントラーズのために戦いたいと思った。もうちょっと頑張ってステップアップして、鹿島に帰ってくるイメージでしたけど、1年後にワールドカップがありますし、Jリーグでしっかり活躍して、アントラーズで活躍して、ワールドカップに行きたい。アントラーズの力にもなりたいので帰ってきました」
 
 ポルトガルを足掛かりに、5大リーグに挑みたいという想いもあった。ヨーロッパを舞台に思うようなキャリアを積めず「自分としても情けない気持ちもある」と包み隠さずに話すが、「鹿島アントラーズに入団が決まったので、全部鹿島に捧げたい」と言葉に力をこめる。

「本当にいろんな経験をさせてもらったし、大きく成長させてもらったし、クラブワールドカップだったり、ACL優勝だったり、自分が日本代表になれたのも、鹿島アントラーズのおかげ。成長させてもらったぶん、全部恩返ししないといけない」

 欧州で果たせなかったものがあるかもしれない。それも糧にして、鹿島で再出発を図る安西の活躍に期待したい。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェストweb編集部)

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