【識者コラム】「日本代表の座は誰にも保証していない」と言い切るハリルホジッチ監督。歴代指揮官と大きく異なる戦略とは?

カテゴリ:日本代表

加部 究

2015年06月02日

乾、柿谷を選外にし、原口を抜擢。攻撃的MF、FWに突きつけた要求。

今回もまた選出理由について明確な意図を述べたハリルホジッチ監督。そのなかで国内外のプレーヤーを平等な視点で評価したいとも述べた。(C) SOCCER DIGEST

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 ヴァイッド・ハリルホジッチ監督が提示した日本代表改革案は、まるで歴史を熟知した上で反省点を炙り出したかのようだった。
 
 前任のアルベルト・ザッケローニ監督は、途中からメンバーを固定して「自分たちのサッカー」を熟成することに邁進した。それはジーコ監督時代にも通底する大きな疑問点だった。ジーコは言った。
「代表では順番を待たなければいけない」
 
 実績とプライドを重んじてメンバーを固定した結果、競争原理が薄れ活力が失われていった。
 
 一方ハリルホジッチ監督は「日本代表の座は誰にも保証していない」と言い切る。当たり前のことだが、言行が一致した監督は意外に少ない。
「国内でプレーする選手が入れない状況も、海外でプレーする選手が自動的に入れる状況も作りたくない」
 
 欧州に出てもプレー機会を失えば代表から外れ、代わりに国内で充実した選手が席を占める。今回も欧州組で出番が減っている乾貴士や柿谷曜一朗が外れ、ヘルタでレギュラーを奪回した原口元気が復活した。特に日本で最もタレントが溢れる攻撃的MFやFWについては「このポジションの選手は出場し続けてくれなくては困る」と厳しい要求を突きつけた。
 
 逆に今シーズン、川島永嗣や酒井高徳はプレー機会が少なかったが「今のところ高徳を上回るパフォーマンスを見せるSBを見つけられていないからで、もし見つけたら明日にでも呼ぶ」と宣した。右SBは「問題を抱えている」と見ており、先日のミニ合宿でも本来CBの丹羽大輝や塩谷司を試している。「他にも4~5人の候補者がいる」なかで、丹羽が生き残って来たのも、センターでも右でもプレーできる利点を確認できたからだ。
 
 わざわざスタッフ全員で視察した試合数やミーティングの頻度まで明かし、選手に負けないハードワークぶりを強調したのも、なんだかのんびりムードだったジーコファミリーへのアンチテーゼとの解釈は穿ち過ぎだろうか。
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