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【キルギス戦|戦評】指揮官や長友は手応え。最終予選へ森保ジャパンに不安要素はあるのか?

カテゴリ:日本代表

本田健介(サッカーダイジェスト)

2021年06月16日

2次予選を通じてベースアップを果たす

2次予選、最終戦のキルギス戦には5-1で勝利。CB昌子(写真右)とGK川島が喜び合う。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

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「僕自身、今のチームをすごく良いチーム、強いチームだと感じています。ここ数年と比べてもそう思いますね」

 今回の5、6月の活動のなかで、2022年のカタールでワールドカップ4大会連続出場を目指す長友佑都は手応えを語っていた。

 新型コロナウイルスの影響でスケジュールが大幅に遅れたカタール・ワールドカップ・アジア2次予選も、6月15日のキルギス戦で日本は全日程を消化。8戦全勝、46得点・2失点という圧巻の成績で最終予選へと駒を進めた。

 6戦目のミャンマー戦ですでに2次予選突破を決めていた日本は、続くタジキスタン戦とキルギス戦ではフレッシュな顔ぶれをテスト。キルギス戦でハットトリックを記録したオナイウ阿道らのアピールは好材料と言えるだろう。

 そのキルギス戦はオナイウの3得点を含めて5-1で勝利。出場機会が限られてきた選手たちをメインに起用したため、拙い面もあったが、個々が積極的にプレーし、チームの底上げを果たせた部分も収穫である。

 試合後、森保一監督も「日本の選手層の厚さを示そうと、日本には良い選手がいるんだと、発揮してくれながら、チームのコンセプトもしっかり表現してくれました」と選手たちの奮闘を評価した。

 そしてチーム強化に関して「コンセプトはかなり浸透したと思います」と、手応えを口にするのだ。
 確かに少なくない指摘があるように、今の森保ジャパンには飛び抜けた個性を持った選手や、スターと呼ばれるようなカリスマ性を有する選手は少ないように映る。それでも長友も前述の言葉のように、チームの歩みに充実感を抱いているという。

「ベースは確実にレベルアップしていると思います。もちろん強い相手とはやってないので、なかなか比べられないというか、見えない部分もありますが、皆の意識、今、何をしなくてはいけないかという意識、そしてインテンシティ、ボールを取り返す意識は、相当なレベルで上がっていると感じています。2次予選での相手とやっても、この間のようにセルビアとやったとしても、変わらずにやれている。どんな相手でも今は勝つのは絶対条件で、プラスアルファで90分のなかで、何ができるのかを意思統一できています。そこのメンタリティは大きく変わっています」

 そして長友は「近年、稀ににみる競争。特に中盤や前は非常にレベルの高い選手が揃っています。自分も危機感を抱いてやらなくちゃいけない」と、レギュラー争いに関しても前向きに捉える。

 森保監督はこれまで東京五輪代表(U-24代表)との兼任監督として、“1チーム2カテゴリー”のラージグループでの強化を図り、プレス強度、攻守の切り替えのスピード、速攻と遅攻の使い分けなど、チームのコンセプトを多くの選手に伝え、日本代表としての責任、意義、どんな姿を見せるべきかを説き、チャンスを掴んだ選手がチームのなかで機能する好循環へとつないでいった。

 キルギス戦だって、チームとしてのベースを選手たちが理解していなければ、組んだ経験が少ない11人で5-1という差を付けての勝利を得ることはできなかったはずである。

 もっとも長友が指摘したように、森保ジャパンは強豪と呼べるチームとの実戦経験が少ない。3月にはホームで韓国に3-0で勝利したが、相手にはエースのソン・フンミンらがいなかった。

 最終予選では組み合わせ次第で、フルメンバーを揃える韓国や、他のアジアの強豪との試合が待つ予定だ。

 指揮官も「最終予選は、別次元の厳しい戦いになると覚悟して臨まなくてはいけないと思います」と改めて気を引き締める。

 2次予選では良いステップを踏めたはずだが、真の力が付いているのか分かるのは、最終予選、そしてその後の戦いでだ。過酷なシチュエーションで森保ジャパンが、いかに逞しき姿を見せてくれるのか、今は楽しみであり、不安でもある。

取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)

【PHOTO】日本5-1キルギス|オナイウのハットトリックを皮切りにキルギス相手に5得点!アジア2次予選8連勝を飾る!
 
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