イングランド代表MFフィル・フォデン（マンチェスター・シティ）が、名誉挽回を誓っている。

　昨年の９月、当時20歳のフォデンはシティでの活躍が評価され、A代表初招集を受けた。しかし、問題は初キャップをマークした５日のアイスランド戦後の晩に起きた。

　なんと、チームが新型コロナウイルス感染を避けるための厳格なプロトコルが課せられていたにもかかわらず、同じく初招集だったFWメイソン・グリーンウッド（マンチェスター・ユナイテッド）と共に、遠征先のアイスランドでホテルに女性を連れ込んでいたのだ。その結果、２人は代表から追放され、強制帰国を余儀なくされていた。

　それでも、11月に代表復帰を果たすと、シティでもシーズンを通して活躍を続け、キャリアハイとなるリーグ戦９ゴールを挙げ、チームのプレミアリーグ制覇に大きく貢献。そうしたなかで、EUROへ臨む26人にも名を連ね、21歳の若武者は主要大会での贖罪の機会を得た。

　フォデンは今回の代表招集を受け、ガレス・サウスゲイト監督への率直な想いを述べている。英紙『Daily Mail』が６月８日付けで報じた。

「僕は大きなミスをしてしまった。でもガレスは、もし僕がハイ・パフォーマンスを続けていれば、次のチャンスがあるはずだと言ってくれたんだ。そのためには努力しなければならなかったが、次の機会を与えてくれる監督はあまりいないだろうから、チャンスを与えてくれたガレスに感謝しなければならない。

　ガレスは素晴らしい。彼は誰にでも話しかける。彼が自分のことをどう思っているのか、どこを改善すればいいのかを教えてくれるんだ」
 

　イングランドは13日に、クロアチアとのグループステージ初戦を迎える。「起こったことを忘れるには、自分のサッカーをするのが１番だ」と語ったフォデンは、悲願の欧州制覇へ意気込みも伝えている。

「チームの質は非常に高い。若い選手が多いが、彼らは最高のレベルでプレーすることができる。もちろん、ジョーダン・ヘンダーソンやハリー・ケインのような経験豊富な選手もいるしね。このチームには素晴らしいバランスがあり、大会に向けて本当に強くなっている。

　僕らは優勝できると思っている。プレッシャーは感じていない。興奮しているんだ。イングランドで主要大会に出るのは初めてなので、何が起こるかワクワクしている。未来がどうなるか見てみよう」

　代表の大先輩ガリー・ネビルも、今季を総括した際に「これほど見事な才能のイングランド人が最後に出てきたのはいつか？　ウェイン・ルーニーだろうか？　ピッチ内外で正しくやれば、今後とてつもない何かになることができるだろう」と太鼓判を押した逸材は、結果で過ちを過去のものとすることができるか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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