【スペインメディアの論調まとめ】レアル・マドリーの敗戦をどう伝えたのか

カテゴリ:ワールド

下村正幸

2015年05月07日

アンチェロッティの采配に批判が集中。

CL準決勝、ユーベとの第1レグを1-2で落としたマドリーの敗北を、スペインメディアはどう伝えているのか。論調をまとめた。 (C) Getty Images

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 アウェーゴールを奪っての惜敗とはいえ、レアル・マドリーにとって予想外の結果という論調が、スペインメディアの大勢を占めている。批判の矛先が集中しているのが、S・ラモスを中盤で起用したアンチェロッティ監督の采配だ。
 
 クロースとともにボランチに入ったS・ラモスはポジショニングが中途半端で、ボールロストにパスミスを連発。その低調なパフォーマンスが、S・ラモスを上回るボールロストを記録したマルセロ、いつもの冷静さを失ったヴァランヌをはじめ他の選手に波及したと、『AS』紙のP・P・サン・マルテイン記者は指摘している。
 
 決勝点に繋がるPKを献上したカルバハルに関しては、このところの不調を批判する声が多く、ASのアルフレッド・レラーニョ編集長は、その原因がダニーロの獲得にあるのではないかと指摘する。ポルトから獲得を決めたこのブラジル代表の右SBは、カルバハルにとっては強力なライバルとなる。
 
 攻撃陣で戦犯に挙げられているのは、相手のコンパクトな守備陣形を前に完全に沈黙したベイル。淡白なプレーぶりが目立ち、レラーニョ編集長は、「試合への興味すら不足していた」と批判している。
 
 C・ロナウドはベイル同様に密集地帯でのプレーに苦しみながらも、1-1の同点に追いつくゴールを決めて面目を躍如。一方で改めて評価を高めたのが、そのロナウドの同点弾をアシストしたハメスだ。
 
 クラブOBのアルバロ・ベニートは、
「ハメスは強靱なパーソナリティの持ち主だ。中盤深めという不慣れなポジションでプレーしながら、高いテクニックとハードワークを両立させた」
 と絶賛。第2レグに向けてのキーマンにも挙げている。
 
 S・ラモスの中盤起用には、ハメスやクロースを攻撃に専念させる意図があったはずだが、かえって守備の混乱を招く結果に。改めてモドリッチの不在がクローズアップされるとともに、本職のイジャラメンディとルーカス・シウバは図らずも失格の烙印を押される格好となった。レラーニョ編集長はそうした指揮官の判断を、「間違っていた」と一刀両断。
 
 さらに前半攻撃を牽引したイスコを後半早々に下げ、代わりにブレーキとなっていたベイルを終盤までプレーさせた采配について、「公平さに欠けた」と断じている。
 
 相手のユベントスについては、明確なゲームコンセプトと選手たちの豊富な経験を土台にした老獪な試合運びを称賛しながら、マドリーが本来の力を発揮すれば恐れるに足りないというのがスペインメディアの総意だ。
 
 サンチャゴ・ベルナベウに戻っての第2レグは5月13日。ただ、その前の今週末にはリーガ優勝に向けて負けられないバレンシア戦と重要な試合が続く。アンチェロッティがいかに軌道修正を図るのか、そこに注目が集まっている。
 
構成・文:下村正幸
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