昨季の終盤に見えた閉塞感を打破するため4バックに変更
横浜F・マリノスはサンフレッチェ広島との2試合(J1第2節は3-3、直近のルヴァンカップは5-0で横浜の勝利)で、実感したかもしれない。
「どうして広島は4バックに変えたのだろう。やりやすくなった」
横浜の視点からすれば、リーグ戦ではPKふたつとFKから計3失点を食らったが、流れのなかでは崩されていない。一方、サイドで幅をとった攻撃を仕掛ければ、次々にビッグチャンスとなり、広島と対戦した2試合で計8得点を挙げた。
昨年10月28日の対戦では、ボール支配率64.9パーセントを記録しながら広島の5-4-1の前に決定機を作れず、3失点で完敗。やりづらそうに苦悶していた当時とは、まったく違う様相になっていた。
だが、試合後の広島・城福浩監督は、極めて冷静だった。特に5失点で完敗したルヴァンカップのあとは「自分たちの課題を突きつけられた試合」と言いつつも、「選手たちはヘッドダウンするような状況でもよく戦ってくれました。(この敗戦によって)次に向かうパワーは得られました」と落ち着いた口調で語った。
「どうして広島は4バックに変えたのだろう。やりやすくなった」
横浜の視点からすれば、リーグ戦ではPKふたつとFKから計3失点を食らったが、流れのなかでは崩されていない。一方、サイドで幅をとった攻撃を仕掛ければ、次々にビッグチャンスとなり、広島と対戦した2試合で計8得点を挙げた。
昨年10月28日の対戦では、ボール支配率64.9パーセントを記録しながら広島の5-4-1の前に決定機を作れず、3失点で完敗。やりづらそうに苦悶していた当時とは、まったく違う様相になっていた。
だが、試合後の広島・城福浩監督は、極めて冷静だった。特に5失点で完敗したルヴァンカップのあとは「自分たちの課題を突きつけられた試合」と言いつつも、「選手たちはヘッドダウンするような状況でもよく戦ってくれました。(この敗戦によって)次に向かうパワーは得られました」と落ち着いた口調で語った。
今季、広島はキャンプから4バックに挑戦している。その理由は昨季の終盤に見えた閉塞感を打破するためだ。前線からのプレスを強化し「相手陣内でのフットボール」(城福監督)を主眼に置いたサッカーで8試合連続負けなしを記録し、一時はACL圏内も夢見た。だが、終盤にすべて0-1で3連敗。守備を固めてくる相手から得点を奪えない状況が繰り返され、「同じような展開で勝点を失った」と指揮官が嘆く展開が続いた。
「残留することを目標とするのなら、チャレンジはミニマムでいい。しかし、このメンバーで違う景色を見ようとするのなら、違った挑戦が必要になります」
機能していた形を敢えて脇に置き、広島は堅守を維持しつつ攻撃の破壊力増強を目指した。4バックへの変更もその一環。プレッシングを強化し、ショートカウンターを機能させるべく前線の人数を増やした。
昨年まで5枚で守っていた68メートルのピッチ幅を4枚でカバーするのだから、サイドが空きがちになるのは必定だ。スライドの必要性は当然だが、無意識でオートマチックに良い距離感を保つようになるには時間がかかる。大分トリニータ戦や横浜戦ではサイドを突かれ失点したが、これは当然、予測された事態だ。ただガンバ大阪戦では最終ラインの距離感も良くなり、ボランチも積極的にサポート。サイドに引っ張られて真ん中が空く悪癖は、完璧ではないが修正された。
「残留することを目標とするのなら、チャレンジはミニマムでいい。しかし、このメンバーで違う景色を見ようとするのなら、違った挑戦が必要になります」
機能していた形を敢えて脇に置き、広島は堅守を維持しつつ攻撃の破壊力増強を目指した。4バックへの変更もその一環。プレッシングを強化し、ショートカウンターを機能させるべく前線の人数を増やした。
昨年まで5枚で守っていた68メートルのピッチ幅を4枚でカバーするのだから、サイドが空きがちになるのは必定だ。スライドの必要性は当然だが、無意識でオートマチックに良い距離感を保つようになるには時間がかかる。大分トリニータ戦や横浜戦ではサイドを突かれ失点したが、これは当然、予測された事態だ。ただガンバ大阪戦では最終ラインの距離感も良くなり、ボランチも積極的にサポート。サイドに引っ張られて真ん中が空く悪癖は、完璧ではないが修正された。