【岩本輝雄】モンゴル戦は文句なしの完勝。でも森保監督の“頭痛のタネ”は増えたよ

カテゴリ:連載・コラム

岩本輝雄

2021年04月01日

大迫は相変わらずの存在感だった

韓国、モンゴルに連勝した今回の3月シリーズ。森保監督も多くの収穫を得られたと思う。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

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 モンゴル戦は14-0。完勝! 以上(笑)!

 それは冗談として、でも本当に文句のつけようのないゲームだったね。いくら実力差があるとはいえ、さすがに14ゴールは凄い。前半に5点も取れば、後半は手を抜きそうなものだけど、9得点だから。選手たちの凄まじい気合いを感じたよ。

 大迫は代表では初となるハットトリックを達成。素晴らしいことだけど、彼の能力の高さを考えれば、もっと取れてもよかった。実際、チャンスもあったしね。もっとも、点を取りつつも味方を生かすプレーもこなす。相変わらずの存在感だった。

 一方、代表デビューをした選手もいれば、代表初ゴールを決めた選手もいる。それぞれが与えられたチャンスで、全力を出して、結果を示した。

 たとえば、グランパスの稲垣。周知のとおり、彼は怪我のため不参加となったセレッソの原川に代わって追加招集された。モンゴル戦では63分に途中出場して代表初キャップ。その5分後に代表初ゴール。さらに90+3分に2点目。強烈なインパクトを残したよね。

 ヴィッセルの古橋も代表初得点を含む2ゴール、グランパスの中谷は途中出場で代表デビューを果たす。

 森保監督も手応えを掴んだだろうし、たくさんの情報を得られたと思う。と同時に、選考がさらに難しくなったんじゃないかな。頭痛のタネが増えたね。もちろん、良い意味で、だ。

 選択肢は多ければ多いほどいい。各ポジションでの競争はこれまで以上に激しくなりそうだし、当然、U-24チームにもA代表に選ばれるべき選手がいる。そうした状況で森保監督が今後、誰を選ぶかはまた楽しみになってきた。

 とにかく、今季のJリーグで活躍が際立つ選手が、日の丸を背負って期待に応えるプレーを披露できていたのはよかった。
 
 モンゴル戦でフル出場したFC東京の小川も、本人も納得のパフォーマンスだったと思う。左SBに入って、同サイドには南野がいたけど、南野はわりと中に絞るから、前には攻め上がるスペースがある。そこを有効活用して、多くのチャンスを演出していた。

 とりわけ、クロスの質が良いよね。いろんなボールを蹴れるし、攻め上がるタイミングもセンスがあって、攻撃性能はかなり高いと思う。モンゴル戦でそれを証明してみせた。では、強敵と対峙した時の守備力はどうか。SBだからね。次はそこに注目したい。

 右SBの松原も、マリノスでのプレーと同じように躍動感があった。同サイドの伊東をサポートしつつ、自らも効果的なインナーラップで攻撃に厚みをもたらす。小川と松原、そして山根と、今回の3月シリーズで代表デビューを飾ったSBが、長友や酒井に少しでも近づけるようになればいいね。

【PHOTO】モンゴル0-14日本|前後半で14ゴールとモンゴルを圧倒!24年ぶりとなる2桁勝利に!
 
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