【モンゴル戦|戦評】なかなかお目にかかれない大勝劇を飾れたのはなぜ?14ゴールを奪えた理由

カテゴリ:日本代表

本田健介(サッカーダイジェスト)

2021年03月31日

サイドを有効活用

モンゴルに14-0で大勝した日本。サイドからの攻撃を中心に、中央からも崩した。写真:金子拓弥 (サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

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[カタール・ワールドカップ・アジア2次予選]日本 14-0 モンゴル/3月30日/フクダ電子アリーナ

 モンゴルとの実力差を考えれば、価値は難しいものになるのかもしれない。

 それでも14ゴールを奪っての大勝である。日本にとってワールドカップ予選での歴代最多得点記録で、10ゴール以上を挙げるのは24年ぶり、日本の国際Aマッチでも2番目の記録だという。

 各国の実力差が現われにくくなっている昨今のサッカー界では珍しい得点差。最後まで力を抜かずに攻め続けた日本の姿勢は評価されて然るべきもので、モンゴルも途中から気持ちが切れていたとはいえ、ラフプレーに走って試合を壊すことはなかった。

「ひたむきに謙虚にやる」

 遠藤航の言葉が、森保一監督が説き続けた想いを表現していたのだろう。後半途中からはベンチに下がった吉田麻也に代わってキャプテンマークを巻いたボランチは、「相手どうこうよりは、自分たちのサッカーができるかを意識していました。そこはシンプルにできたと思います。しっかり90分戦えたと思います」と力強く語る。

 指揮官は前日会見でこう語っていた。

「(3-0で勝利した)韓国戦では魂を感じたが、モンゴル戦は違ったな、ではなくて、どの相手とやっても自分たちのやるべきこをやるんだと感じていただき、観て下さる方に『じゃあ自分たちも自分のことを一所懸命やろう』と、活力を感じていただければ良いと思います」

 その言葉を選手たちが胸に刻み、ピッチで体現したと言えるのだろう。
 もっとも想いだけでゴールラッシュを見せられるわけでもない。元々、森保ジャパンは、3-0で快勝した韓国戦のように、中盤の組織だった守備でボールを奪い、ショートカウンターを仕掛ける戦い方は得意としていた。一方、ワールドカップ予選などで引かれた相手を崩し切る力に課題があったように映る。

 モンゴル戦の立ち上がりもスペースがあまりない敵陣で、上手くボールを回すことができずにいた。それでも徐々にテンポアップできたのは、冨安健洋と吉田の両CBが高いフィード能力を生かして、サイドにボールを送って相手の守備網を広げさせ、遠藤と守田の両ボランチもサイドと相手の最終ラインの裏を的確に狙い、ジャブを打ち続けたからこそだ。

「裏に走る選手がいたからこそ、中が空く。サコくんのゴールがそう」と遠藤が振り返ったのは、大迫勇也が23分に挙げたチーム2点目だ。

 サイドからの展開で奪った他の多くの得点と異なり、大迫のゴールは最終ラインの吉田からの鋭い縦パスを大迫が見事なターンで抜け出して決めたもの。

 テンポよくボールを動かし、中と外を上手く使い分ける。柔軟な攻撃が、モンゴル戦では見せられたと言えるのだろう。
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