「緊張した選手もいたけど、独特な雰囲気を楽しめた」
[高校選手権2回戦]学法石川1(3PK4)1創成館/1月2日(土)/NACK
2回戦からの登場となった学法石川と創成館は、ともに選手権初出場。随所に慣れない晴れ舞台に対する緊張感が伝わる展開となる中で、チームの歴史を塗り替える仕事を果たしたのは、創成館の主将、MF岩﨑雄永(3年)だった。
序盤は互いに失点のリスクを避けるため、ロングボールが多くなり、ボールが落ち着かない展開となったが、「県大会とは違う独特の雰囲気でした。緊張した選手もいたけど、独特な雰囲気を楽しめた」と振り返る岩﨑からは焦りの色は見られない。
「初出場同士の対戦なので、最初は堅い試合になるのは分かっていた。上手く自分たちのサッカーはできないだろうと想定していた」
試合序盤はサイドへの大きな展開が目立ったが、徐々にボランチを組むMF吉村大和(3年)とともにショートパスの本数を増やし、攻撃のリズムを生み出していく。
後半12分に先制点を許した直後も、「失点しても動揺しないよう自分たちで話していた」。そうした大舞台にも動じない落ち着きが実ったのが、直後の同15分に生まれたプレーだ。中盤から、相手DFの背後に落としたボールをFW新川翔太(3年)が受けると、そのまま左サイドを突破し、ゴール前にクロス。3列目からゴール前に顔を出した岩﨑は、「マイナスで呼び込んでいたら、良いボールが来たので、気持ちで押し込んだ」と冷静にダイレクトで合わせて、ゴールネットを揺らした。
チームのピンチを救う貴重なゴールとなったが、「初出場ということで点を決めた時は興奮して、同点なのにすごく喜んでしまい、みんなに『早く戻れ』と言われた」とオチまでついたのはご愛嬌。同点で迎えたPK戦では難しい1番目のキックを成功させるなど、1試合通じての貢献度は大きかった。
この日のMVPと言える活躍を見せた岩﨑はサガン鳥栖U-15出身で、中学3年生の夏にはクラブユース選手権(U-15)と高円宮杯の二冠を達成している。当時のチームメイトの多くが進んだ鳥栖U-18は選手権が始まる直前に、クラブユース選手権(U-18)で初優勝。「当時のメンバーとは今でも連絡をとり合っている。優勝後に連絡した際も、『(選手権は)応援する』と言ってくれたので、刺激になった」と話す通り、今度は自らが躍動する番だ。
3回戦で対戦するのは、日本一の経験を持つ強豪の山梨学院高だが、気後れした様子は見られない。「格上だろうと同じ高校生なので、目の前の相手には絶対負けたくない。チームの総合力も絶対に負けてないと思うので、明日もチャレンジャー精神で挑みます」と意気込む岩﨑が、再びチームを勝利に導く活躍をしてくれるはずだ。
取材・文●森田将義(フリーライター)
【高校サッカー選手権2回戦PHOTO】学法石川1(3PK4)1創成館|初出場校対決は接戦の末PKへ!
2回戦からの登場となった学法石川と創成館は、ともに選手権初出場。随所に慣れない晴れ舞台に対する緊張感が伝わる展開となる中で、チームの歴史を塗り替える仕事を果たしたのは、創成館の主将、MF岩﨑雄永(3年)だった。
序盤は互いに失点のリスクを避けるため、ロングボールが多くなり、ボールが落ち着かない展開となったが、「県大会とは違う独特の雰囲気でした。緊張した選手もいたけど、独特な雰囲気を楽しめた」と振り返る岩﨑からは焦りの色は見られない。
「初出場同士の対戦なので、最初は堅い試合になるのは分かっていた。上手く自分たちのサッカーはできないだろうと想定していた」
試合序盤はサイドへの大きな展開が目立ったが、徐々にボランチを組むMF吉村大和(3年)とともにショートパスの本数を増やし、攻撃のリズムを生み出していく。
後半12分に先制点を許した直後も、「失点しても動揺しないよう自分たちで話していた」。そうした大舞台にも動じない落ち着きが実ったのが、直後の同15分に生まれたプレーだ。中盤から、相手DFの背後に落としたボールをFW新川翔太(3年)が受けると、そのまま左サイドを突破し、ゴール前にクロス。3列目からゴール前に顔を出した岩﨑は、「マイナスで呼び込んでいたら、良いボールが来たので、気持ちで押し込んだ」と冷静にダイレクトで合わせて、ゴールネットを揺らした。
チームのピンチを救う貴重なゴールとなったが、「初出場ということで点を決めた時は興奮して、同点なのにすごく喜んでしまい、みんなに『早く戻れ』と言われた」とオチまでついたのはご愛嬌。同点で迎えたPK戦では難しい1番目のキックを成功させるなど、1試合通じての貢献度は大きかった。
この日のMVPと言える活躍を見せた岩﨑はサガン鳥栖U-15出身で、中学3年生の夏にはクラブユース選手権(U-15)と高円宮杯の二冠を達成している。当時のチームメイトの多くが進んだ鳥栖U-18は選手権が始まる直前に、クラブユース選手権(U-18)で初優勝。「当時のメンバーとは今でも連絡をとり合っている。優勝後に連絡した際も、『(選手権は)応援する』と言ってくれたので、刺激になった」と話す通り、今度は自らが躍動する番だ。
3回戦で対戦するのは、日本一の経験を持つ強豪の山梨学院高だが、気後れした様子は見られない。「格上だろうと同じ高校生なので、目の前の相手には絶対負けたくない。チームの総合力も絶対に負けてないと思うので、明日もチャレンジャー精神で挑みます」と意気込む岩﨑が、再びチームを勝利に導く活躍をしてくれるはずだ。
取材・文●森田将義(フリーライター)
【高校サッカー選手権2回戦PHOTO】学法石川1(3PK4)1創成館|初出場校対決は接戦の末PKへ!