リバプールでもがいているサムライ戦士にとって“ビッグチャンス”が訪れるかもしれない。

　現地時間12月９日に開催されるチャンピオンズ・リーグ（CL）のグループステージ最終節で、リバプールは敵地に乗り込んでミッティランと対戦する。

　前節のアヤックス戦でグループ首位通過を決めたリバプールにとって消化試合ではあるが、選手たちにとっては重要な競争の場となる。とりわけ苦戦が続いているバックアッパーたちにとっては数少ないアピールチャンスだ。

　日本代表FWの南野拓実にとってもそうである。今夏に移籍したディオゴ・ジョッタが得点を量産して前線のレギュラー争いに食い込む一方で、入団２年目の25歳は公式戦12試合に出場して３ゴールを挙げるものの、プレミアリーグとCLではいまだノーゴールと結果を残しきれずにいる。

　直近の２試合でもベンチに入りながら、出場機会を得られなかった南野。それだけに地元紙『Liverpool Echo』などで先発抜擢が予想されるミッティラン戦は、是が非でもインパクトを残したい一戦だ。
 

　そうしたなかで、リバプールの専門メディア『Rush KOP』は、「タクミ・ミナミノはチャンスを得る」とし、同じく苦戦が続くディボック・オリギとともに３トップの一角に入ると予想している。

「タキ（南野の愛称）は、じっとチャンスを待ってきたが、ブライトン戦では不思議なことにセンターハーフとして起用された。しかし、やはり彼が望んでいるのはFWだ。彼はチームのプレッシングを牽引し、より創造性のある選択肢をもたらすために深くまで下がってプレーすることもできる。多くの点でフィルミーノと類似するのだ。ゆえにミッティラン戦ではCFとして喜びを感じられるだろう」

　かつてのレジェンドも南野の奮闘に期待を寄せている。元アイルランド代表FWのジョン・オルドリッジは、『Liverpool Echo』の取材で、「自身の価値を証明し、好機を掴める可能性がある」と語った。

「ミナミノはいくつかの素晴らしいボールタッチを所々で見せているが、監督に自分が攻撃で使えるオプションであるということを証明するためにゴールやアシストを決めないといけないね。負傷で離脱していた選手たちが徐々にコンディションを取り戻しているから、控え選手たちは自分たちが持つ能力を証明するために立ち上がらないといけない」

　ミッティラン戦での先発入りが濃厚とされている南野だが、そのチャンスを活かせるだろうか。ユルゲン・クロップ監督の采配も含めて注目だ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部