イングランドが生んだ“クリエーター”への注目度が高まっている。

　現地時間11月15日に行なわれたUEFAネーションズ・リーグのリーグA・グループ２の第５節でベルギーと対戦したイングランド代表は０-２の完封負けを喫した。

　10月のデンマーク戦（●０-１）に続く完封での連敗を喫した“スリーライオンズ（イングランド代表の愛称）”にあって数少ない光明となったのが、代表４キャップ目を刻んだジャック・グリーリッシュだ。

　２シャドーの一角でスタメンに抜擢されたMFは、持ち前の卓越したテクニックと意表を突くパスでチャンスを演出。得点には繋がらなかったものの、ガレス・サウスゲイト監督から、「我々は長く一緒にいられる新たな選手を見つけることができた。今日の彼のプレーは傑出したものだった」と賛辞を送られた。

　代表で存在感を誇示したグリーリッシュは、所属するアストン・ビラでは10番を背負う。フィジカルを利したバトルが日常茶飯事のプレミアリーグにあって、その優雅さを感じさせるプレースタイルは稀有だ。一部のメディアやファンの間では、あのポール・ガスコインの彷彿とさせると話題となってもいる。
 

　今夏の移籍市場ではメガクラブへのステップアップも囁かれるほど、注目度が上がっている25歳の成功の秘訣は何なのか。ベルギー戦の直後に英衛星放送『Sky Sports』のインタビューに応じたグリーリッシュは、こう答えている。

「この試合前も見てきたんだけど、ほぼ毎日、『YouTube』でお気に入りの選手の動画を漁っては、プレーの勉強を続けている。今回はケビン・デ・ブルイネやフィリッペ・コウチーニョのプレーシーンを見てきたよ」

　YouTubeで動画を検索し、技術の向上に繋げるとは何とも現代っ子らしいが、グリーリッシュはそれを「幼少期から続けてきた」という。

「本当に素晴らしい選手たちの動画を観ては、自分でできるように練習でのプレーで落とし込むんだ。この習慣を僕は小さい頃からやってきた。それが今の試合や練習をするための原動力にもなってるね」

　さらに「プレーすることが大好きなんだ」とも語ったグリーリッシュ。伸び盛りのプレーメーカーの成功の秘訣は、幼少期から欠かしていない日々の習慣にあるようだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部