サイドバックとしてのキャリアは歴史に 復帰したラームの明白【バイエルン番記者】

カテゴリ:メガクラブ

パトリック・シュトラッサー

2015年03月16日

中盤の残る1枠を争奪するのは――。

4か月ぶりの復帰を果たしたラーム。中盤でペップのサッカーを支えていくことになるだろう。 (C) Getty Images

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 フィリップ・ラームが右足首の骨折から復帰した。4-0で勝利した25節のブレーメン戦で、昨年11月8日以来、4か月ぶりにブンデスリーガのピッチに立った。マリオ・ゲッツェと交代したのが82分。わずか10分足らずの出場だったが、ラームは幸せそうだった。
 
「4か月も欠場して、多くの時間をトレーニングルームで過ごした後だからね。気持ちがいいよ。またスタジアムに入場できるのが嬉しい」
 
「すべてが順調。何も問題ない」と語るラームは、次節のボルシアMG戦でスタメンに復帰する可能性がある。
 
 では、どのポジションで? 右サイドバックか、中盤か――。
 
 それは、もはやはっきりしている。中盤だ。ラームの右サイドバックとしてのキャリアは歴史となった。今後、右サイドバックでプレーするのは、不測の事態が生じた際に限られるだろう。
 
「プレーしたいのは中盤。それは間違いない。監督もそう考えている」
 ラームはそう強調し、
「僕が“6番”としてプレーできることは証明済みだ」
 と付け加える。
 
 ここで難しい問題が持ち上がる。基本2枠の中盤センターを巡るポジション争いだ。ラーム、バスティアン・シュバインシュタイガー、シャビ・アロンソ、そして怪我で1年以上欠場しているジョゼップ・グアルディオラのキープレーヤー、チアゴ・アルカンタラ。明らかに供給過多だ。
 
 中盤の底に3人が並ぶのは「想像が難しいね」とラーム。あったとしても例外、試合の状況によるだろうと言う。となると、4人中2人がベンチを温めることになる。
 
 選手がめまぐるしくポジションを変えながら、ショートパスをテンポよくつないでいくのがグアルディオラのサッカーだ。ペップはその心臓部である中盤に、テクニカルでアジリティが高く、インテリジェントなタレントを求めている。
 
 そのなかでラームは絶対的な存在だ。完全に復調したら、彼はレギュラーだろう。つまり、シュバインシュタイガーとシャビ・アロンソ、そしてチアゴが、残る1枠を争奪しなければならないのだ。
 
【記者】
Patrick STRASSER|Abendzeitung
パトリック・シュトラッサー/アーベントツァイトゥング
1975年ミュンヘン生まれ。10歳の時からバイエルンのホームゲームに通っていた筋金入りで、1998年にアーベントツァイトゥングの記者になり、2003年からバイエルンの番記者を務める。2010年に上梓した『ヘーネス、ここにあり!』、2012年の『まるで違う人間のように』(シャルケの元マネジャー、ルディ・アッサウアーの自伝)がともにベストセラーに。
【翻訳】
円賀貴子
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