【J1前半戦総括/選手編】個の活躍に目を向ければ「川崎一強」ではない。新時代のうねりも

カテゴリ:Jリーグ

白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

2020年09月24日

大きなサプライズを提供してくれたのが…

オルンガは驚異的なパフォーマンスでゴールを量産している。写真:徳原隆元

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 チーム単位では「川崎強し」の色がとにかく濃いが、個の活躍に目を向ければ「川崎一強」とはならない。

 なかでも助っ人で衝撃的なパフォーマンスを見せているのが柏のオルンガだ。193センチの長身ながらも敵最終ラインの裏に抜け出す上手さがあり、シュートパターンは多彩。得点ランク1位の16ゴールを決めている活躍はまさにスーパーで、なかでも鹿島戦の84分に突き刺した弾丸シュートは“怪物”と呼ぶに相応しい一撃だった。

 同じ助っ人では、得点ランク2位タイのエヴェラウド(鹿島)とマルコス・ジュニオール(横浜)、同5位のレオナルド(浦和)とレアンドロ・ダミアン(川崎)も高い決定力を見せつけ、8ゴールのレアンドロ(FC東京)は華麗なFKで相手守備陣を切り裂いた。もっとも、“助っ人”なので活躍して当然との声もありそうで、その意味で驚きは少ないとも言える。

 川崎の大島僚太、C大阪の清武弘嗣、柏の江坂任など10番を背負った選手たちがいずれも司令塔的な役割をこなしてチームに活力を与える一方で、この前半戦、大きなサプライズを提供してくれたのが10代から20代前半の若手有望株だった。例年以上のハードスケジュール、5人交代制という特殊な事情もあるなか出番を得やすくなった状況下で、その才能の一端を見せてくれたヤングプレーヤーが複数いるのだ。

 ルーキーにしてリーグMVP級の輝きを放っているのが、川崎の三笘だろう。7節の湘南戦で自身のJ1初ゴールを決めると、今季リーグ戦で初先発した9節の大分戦でも見事な決勝弾。続くルヴァンカップの名古屋戦、10節の札幌戦、11節のC大阪戦、さらに13節の清水戦、14節の横浜戦でもネットを揺らしてチームに歓喜を呼び込むなど、文句なしの結果(J1で8得点・3アシスト)で鬼木達監督の期待に応えている。緩急をつけたドリブルと果敢なフィニッシュワークを主武器に攻撃陣を牽引する働きは、「新人離れ」のひと言だ。
 
 川崎では、三笘と同期でFWの旗手怜央も台頭。高い攻撃センスに加え、優れた空間把握能力の持ち主で、10節の札幌戦ではこれぞプロというチャンスメイクで、三笘、小林悠のゴールをアシストした。また直近の横浜FC戦で決めた2ゴールも、センスを感じさせるものだった。

 アシストと言えば、鹿島の荒木遼太郎がFC東京戦でファン・アラーノの決勝ゴールをお膳立てしたプレー(縦パスのスピードと質)は素晴らしかった。

 高卒ルーキーでMFの荒木は18歳ならではの思い切りの良さと18歳らしからぬ落ち着きを兼ね備え、攻撃に変化をもたらしている。開幕4連敗と最悪に近いスタートを切ったチームがここにきて急浮上してきたのと、このMFの好調ぶりは決して無関係ではないだろう。

 鹿島では、同クラブのアカデミー育ちでプロ3年目のGK沖悠哉が12節のG大阪戦からレギュラーポジションを奪っており、守備陣ではプロ2年目のCB関川郁万も強靭なフィジカル能力を生かすプレースタイルでチームの復調に貢献した。またルーキーでFWの染野唯月も、シーズン序盤戦は最終局面で攻撃的センスを発揮。特に、9節・鳥栖戦の80分にヒールパスで和泉竜司に落としたプレーは印象深かった。
 

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