［J１第５節］仙台２-２札幌／７月18日／ユアテックスタジアム仙台

　リーグ中断後、新型コロナウイルス感染対策で移動によるリスクを減らすため、千葉でキャンプを張り、アウェーの４戦を戦った北海道コンサドーレ札幌。アウェー最後の戦いとなったのは、相性の悪いユアスタでのベガルタ仙台戦だった。J１での戦績は１分け４敗で未勝利。昨季はホーム、アウェーともに敗れている。

　それを裏付けるかのように23分、仙台にカウンターから先制を許すと、32分に荒野拓馬が報復行為で一発レッドの退場に。ハーフタイムにルーカス・フェルナンデスと田中駿汰を投入し修正を図るものの、60分に追加点を許し、２点をリードされる厳しい展開となった。

　しかし、札幌の攻めの姿勢は失われていなかった。“ミシャ”ことペトロヴィッチ監督が標榜する攻撃サッカーを貫いた札幌は、62分にチャナティップがDFと競り合いながらもヘディングでシュートを決め１点差と迫る。すると後半アディショナルタイムに得た左のCKから、ジェイが競り勝ったボールが相手DFと田中駿汰に当たりゴールに吸い込まれ、土壇場で一人少ないなか２－２の同点に追いついた。

　試合後に取材に応じたペトロヴィッチ監督はこう振り返った。
 

「前半は０－０の展開の中でも得点できるチャンスがたくさんあった。しかし、自分たちのミスから硬くなって、最後は失点してしまい、リードを許してしまう。さらに退場者も出て、なかなか簡単な状況ではなくなってしまった。

　ハーフタイムには前線の選手たちに、１人少ないなかで守備や、どのような戦い方をするかを話した。後半選手たちがそれをしっかりと実行してくれたと思う。最後は２－２に追いついて引き分けに終わったけれど、私自身はこの試合でも勝てると思っていましたし、それだけのものを後半も見せられたと思います。

（アウェーを戦った）４試合負け無しでホームに帰れるのは良い結果と言えますが、チームの良さは良く分かっている。我々はもっと良い結果を持って帰れる可能性もあったのだと思っています。チームに自信を持ち、評価しているからこそ、これに満足せず、もっと良い結果を求めて欲しいと思っている」と力強く語り、悲願のクラブ初タイトルを見据えている。

　苦手な敵地でも攻め続け、勝点を持って帰る勝負強さを発揮した札幌。次節はいよいよ北海道に戻ってのホームFC東京戦となる。サポーターの前で指揮官の期待に応えるプレーを見せ、結果を掴めるか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部