【連載】ミラン番記者の現地発・本田圭佑「ミランに来て5人目の監督を迎えるのは確実」

カテゴリ:メガクラブ

マルコ・パソット

2015年02月18日

インザーギの今季中の解任はない。そして来季の続投もない…。

プロビンチャにすら内容で押される試合を続けていては、もはやインザーギ体制に未来はないだろう。写真は23節エンポリ戦での失点場面。 (C) Getty Images

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 むかしむかし――といっても、それほど前の話ではない。今から約7か月前、ミランの監督にフィリッポ・インザーギが就いた時、多くのミラニスタはかつての華やかかりし時代の復活を期待した。
 
 問題山積みだったミランを一変させる、そんな力をインザーギは持っているように思えたのだ。実際、“ピッポ”がベンチに座ったことで、事態が好転したというケースも少なくはなかった。
 
 サン・シーロにサポーターの情熱を取り戻し、チームは良いスタートを切り、以前から不仲で有名だったミランのフロント2トップ、アドリアーノ・ガッリアーニとバルバラ・ベルルスコーニの関係まで修復させるなど、まるで奇跡を起こしたかのようだった。
 
 思わぬ好調に、「我々の目標は3位だが、それより上に行っても“かまわない”」などのようなコメントが乱発され、インザーギという選択は完璧なものであったかのように思われた。
 
 前任のクラレンス・セードルフは、「私は常に準備万端だ」が口癖だった。対してインザーギ自身はそういった発言はしなかったものの、ベルルスコーニファミリーからガッリアーニ副会長まで、周囲の人間が皆、彼の代わりにそう言っていた。
 
 ただ、ひとつだけ、それも少しだけ気にかかっていたのは、ピッポがセリエAの監督を初めて務めるということだった。彼はミランのアリエーヴィ(U-17)とプリマベーラ(U-19)をそれぞれ1年ずつ率いた経験はあったが、同じ監督といえどもユースチームとトップチームでの仕事は全くの別物である。
 
 そして今、このおとぎ話は「めでたしめでたし」では終わりそうにない。少なくとも、現状のままでは……。
 
 今となってみれば、今回のミランの選択にいくつかの疑問を持つことを禁じえない。監督経験の浅いセードルフにチームを任せて痛い思いをしたばかりだというのに、なぜ今シーズン、またミランの幹部は経験のないインザーギをベンチに座らせたのだろうか?
 
 もっとも、その答えは明白である。“金”だ。経験のある監督を呼ぶには、それなりの金額がかかる。しかし、インザーギならばすでにミランに所属しており、多少契約を変更するにしても、それほどの金は必要でない。おまけにサポーター受けもいい。つまり、ミランは倹約することを何よりも優先したのである。
 
 しかし、そのやり方は間違っていた。今、ミランの問題のリストは、日本とイタリアの距離ほど長くなってしまった。
 
 今後のチームの方針は、ほぼ決まっている。今の状況を、「有史以来の大惨事」(ガッリアーニ副会長)としながらも、今シーズン終了までインザーギの解任はないだろう。しかし、続投はまずない。
 
 否応なく問題に巻き込まれてしまっている本田圭佑は、能力のないチーム、今シーズン終了後の解任がほぼ決まっている監督とともに、残りのシーズンを過ごさなければならない。そして遅かれ早かれ、ミランに来て5人目の監督を迎えることになるのだ。

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