「エンターテインメントとは、こういうものだなと」
「負ける気がしなかったですね」
岡野雅行(現・鳥取ゼネラルマネージャー)がそう言って振り返るのは、自身が所属した2006年の浦和だ。2位の川崎に勝点5差をつけてJ1を制し、さらに天皇杯も優勝して2冠達成。とにかく「勝ち続けていた」当時を回想し、こんなエピソードを明かしてくれた。
「勝ち続けているとある時、強化部から『たまには負けてくれないか』と言われたこともありましたね(笑)。もちろん、冗談交じりではありますけど、僕らの勝利給を払い続けるのが大変だったみたいで。でも、それくらい負けなかったということですから、嬉しい響きですよね」
戦力は非常に充実していた。「誰が出てもワクワクしますよね」と岡野も振り返る。
「凄いメンバーでしたよ。ワシントンという強力なブラジル人、長谷部(誠)といった日本代表も多くいた。ベンチには僕のような元日本代表もたくさん。日本に帰化しましたけど、(田中マルクス)闘莉王や三都主(アレサンドロ)はブラジル出身ですからね。そして監督は(ギド・)ブッフバルト。
個性の強い選手がたくさんいて、しかもみんな試合中に良い判断ができる。途中出場の選手も、上手く流れを変えていましたよね。平日開催のナビスコカップ(現ルヴァンカップ)を含め、お客さんがものすごい来ていたのも覚えています。エンターテインメントとは、こういうものだなと」
岡野雅行(現・鳥取ゼネラルマネージャー)がそう言って振り返るのは、自身が所属した2006年の浦和だ。2位の川崎に勝点5差をつけてJ1を制し、さらに天皇杯も優勝して2冠達成。とにかく「勝ち続けていた」当時を回想し、こんなエピソードを明かしてくれた。
「勝ち続けているとある時、強化部から『たまには負けてくれないか』と言われたこともありましたね(笑)。もちろん、冗談交じりではありますけど、僕らの勝利給を払い続けるのが大変だったみたいで。でも、それくらい負けなかったということですから、嬉しい響きですよね」
戦力は非常に充実していた。「誰が出てもワクワクしますよね」と岡野も振り返る。
「凄いメンバーでしたよ。ワシントンという強力なブラジル人、長谷部(誠)といった日本代表も多くいた。ベンチには僕のような元日本代表もたくさん。日本に帰化しましたけど、(田中マルクス)闘莉王や三都主(アレサンドロ)はブラジル出身ですからね。そして監督は(ギド・)ブッフバルト。
個性の強い選手がたくさんいて、しかもみんな試合中に良い判断ができる。途中出場の選手も、上手く流れを変えていましたよね。平日開催のナビスコカップ(現ルヴァンカップ)を含め、お客さんがものすごい来ていたのも覚えています。エンターテインメントとは、こういうものだなと」
どれほど豪華メンバーだったのか、リーグ最終節・G大阪戦(〇3-2)のメンバーを紹介しよう。(日本代表の記録は、06年時の招集歴に基づく)
スタメン
GK
山岸範宏(日本代表)
DF
内舘秀樹
田中マルクス闘莉王(日本代表)
ネネ
MF
平川忠亮
鈴木啓太(日本代表)
長谷部誠(日本代表)
三都主アレサンドロ(日本代表)
山田暢久(元日本代表)
FW
ポンテ
ワシントン
ベンチメンバー
都築龍太(元日本代表)
坪井慶介(日本代表)
相馬崇人
小野伸二(日本代表)
永井雄一郎(元日本代表)
田中達也(日本代表)
岡野雅行(元日本代表)
元も含めた日本代表経験者がひしめく「どうみても負けないずるいメンバー」である。「誰が出てもワクワクする」のも頷けるし、実際に06年の平均観客動員数は45,573人だった。
サブにも良い選手が揃うので「紅白戦が凄い面白かった」ようで、「“最強”な試合と言ってサポーターも見たがっていた」と岡野は振り返る。ただ、「みんな負けず嫌いだから『認めてねえよ』みたいな熱い気持ちがあって、紅白戦はよく喧嘩になるから見せられなくて非公開が多かった(笑)」という。
そんな豪華メンバーのなかでも、岡野が「特にクオリティが高い」と挙げたのがポンテ。「彼がいたから優勝できた」と言うとおり、記憶のなかでタイトルとともにポンテの輝きも色褪せていない。
取材・文●志水麗鑑(サッカーダイジェスト編集部)
スタメン
GK
山岸範宏(日本代表)
DF
内舘秀樹
田中マルクス闘莉王(日本代表)
ネネ
MF
平川忠亮
鈴木啓太(日本代表)
長谷部誠(日本代表)
三都主アレサンドロ(日本代表)
山田暢久(元日本代表)
FW
ポンテ
ワシントン
ベンチメンバー
都築龍太(元日本代表)
坪井慶介(日本代表)
相馬崇人
小野伸二(日本代表)
永井雄一郎(元日本代表)
田中達也(日本代表)
岡野雅行(元日本代表)
元も含めた日本代表経験者がひしめく「どうみても負けないずるいメンバー」である。「誰が出てもワクワクする」のも頷けるし、実際に06年の平均観客動員数は45,573人だった。
サブにも良い選手が揃うので「紅白戦が凄い面白かった」ようで、「“最強”な試合と言ってサポーターも見たがっていた」と岡野は振り返る。ただ、「みんな負けず嫌いだから『認めてねえよ』みたいな熱い気持ちがあって、紅白戦はよく喧嘩になるから見せられなくて非公開が多かった(笑)」という。
そんな豪華メンバーのなかでも、岡野が「特にクオリティが高い」と挙げたのがポンテ。「彼がいたから優勝できた」と言うとおり、記憶のなかでタイトルとともにポンテの輝きも色褪せていない。
取材・文●志水麗鑑(サッカーダイジェスト編集部)