「日本のW杯制覇に心が震えた」43歳で7度目の五輪出場を目指す“ブラジルの伝説”の想い【現地発】

カテゴリ:連載・コラム

リカルド・セティオン

2020年05月25日

同胞の“怪物”ロナウドも絶賛

なでしこジャパンの活躍に感銘を受けたというフォルミガは、東京五輪で悲願のビッグタイトル獲得を目指す。(C) Getty Images

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 カフーはワールドカップの決勝で3度戦った。ローター・マテウスは5大会で計25試合に出場し、パオロ・マルディーニは大会最長の2217分プレーしている。ミロスラフ・クローゼは17勝と最多勝利を誇り、ディエゴ・マラドーナはキャプテンとして最も多くの白星を挙げた。

 しかし、W杯でこうした偉大な記録をうち立てたスターたちも、たった一人の女性の前にひれ伏してしまう。それがブラジル女子代表のMFフォルミガ(本名:ミライデス・マシェル・モタ)だ。彼女はサッカー史上初、7度のW杯に出場し、そのすべての大会でレギュラーとしてプレーしている。

“フェノーメノ”こと元ブラジル代表FWのロナウドは、彼女についてこう絶賛している。

「もし彼女が、僕の後ろでプレーしていてくれたなら、僕のワールドカップでのゴールは15点に留まらず、30点は取れていただろう。本当に素晴らしい選手だ」

 42歳の彼女は、現在最年長の女子選手でもある。にもかかわらず、いまだにハイレベルなパフォーマンスを見せ、強豪パリ・サンジェルマンの女子チームのレギュラーだ。弱冠15歳にしてサンパウロでプロキャリアをスタートさせ、スウェーデン、アメリカの複数チームを経て、2017年からパリSGでプレーしている。そのキャリアは25年。女子サッカー界の文字通り“生ける伝説”だ。
 
 昨年のフランスW杯では史上最年長の41歳でプレーし、2015年のカナダ大会では、37歳でゴールを奪い、大会最年長スコアラーとして記録された。W杯の他にも彼女は6度のオリンピックでプレーしている。彼女がセレソンのユニホームを身にまとってプレーしたのは151試合。男子を含めてもブラジルの最多キャップである(男子の最多はカフーの149試合)。彼女ほどブラジルを代表して戦ったサッカー選手はいないのだ。

 フォルミガとは、ポルトガル語で“蟻”の意味。身長162センチと世界的には小柄ながら、俊敏かつ強靭で、よく動き、最後まで疲れる知らずで、戦術眼もあり、なにより責任感が強い。このニックネームはぴったりだ。

 怪力アント(ポルトガル語でフォルミガ・アトミカ)という、蟻がスーパーヒーローに変身するアニメがブラジルでは人気だが、彼女を見る度に誰もがこのヒーローを思い出す。

 FIFAの世界最優秀選手に6度輝いたことのある後輩のマルタも、フォルミガのことを絶賛している。

「フォルミガはセレソンのハート。疲れ知らずで、いつまでたっても少女のよう。そのボールタッチは正確無比で、まさにサッカーをするために生まれてきたという感じがする。彼女と一緒にプレーするのは最高に楽しい」

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