【釜本邦茂】2次予選は3戦3勝も…最終予選が不安だ。中島、堂安にはよりコンスタントな結果を求めたい

カテゴリ:連載・コラム

サッカーダイジェストWeb編集部

2019年10月17日

タジキスタン戦は緩急のない試合運びにつけ込まれてピンチを招く場面も

タジキスタン戦ではともに先発した堂安と中島だが、前半は攻撃がうまく回らなかった。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

画像を見る

 ワールドカップ・アジア2次予選のタジキスタン戦は、3対0で順当に勝利を収めたものの、あまりいい勝ち方ではなかったね。

 もちろん、予選だから勝点3を積み上げられたのは何よりの収穫だが、内容としては手放しで褒められるようなものではなかった。前半、日本の選手たちの動きは、どこか重たそうに感じた。中4日で長時間の移動があったから無理もないし、人工芝のピッチで急激なターンがやりにくい環境もあったかもしれない。グラウンドが固くて滑っている選手がけっこう見受けられた。


 そうしたコンディション面の悪さもあってか、とりわけ前半はずっと同じテンポでゲームが進んでいった。ターンで無理が利かないぶん、全体的に緩急がない試合運びで、日本は各駅停車のパス回しになりがちだった。そうして単調になったところをタジキスタンにうまくつけ込まれて、ピンチを招く場面も少なくなかったね。

 タジキスタンはモンゴルよりも上手かったし、戦術的にも整備されていたから単純に比較はできないけど、タジキスタン戦はモンゴル戦ほど両サイドを切り崩せるような場面がなかった。それだけに、モンゴル戦で3アシストを決めた伊東の存在がクローズアップされる。スピードを活かした突破力は、やはり今の日本にとって大きな武器になる。

 タジキスタンは中島のこともよく研究していて、彼がボールをキープした時にはきっちりと複数で止めに掛かってきた。そうなると、中島までスムーズにボールが入ってもリズムダウンせざるを得なくなるし、そこを無理に突破しようとして引っ掛かる場面も目立っていた。とにかく前半は相手にうまく守られてしまった印象だ。

 後半になると、相手の中盤にスペースが出来始めて、ようやく日本にも決定機らしいチャンスが生まれた。とくに、南野がいいポジション取りで、攻撃にエンジンをかけていたし、ゴール前での局面で南野の存在感は俄然際立っていたね。

 後半になれば地力の差を感じられるようになったけど、やはりまだ2次予選。多少骨のある相手だったとはいえ、もっと差を見せつけて勝ちたかったところだ。
 
【関連記事】
【セルジオ越後】大迫、冨安が不在でも何事もなく2連勝。2次予選はやはり主力を固定するよりも…
金田喜稔がタジキスタン戦を斬る!「嫌な流れを変えたのは18番。ヒデみたいで面白いね。森保監督のなかで久保の序列は…」
南野拓実のゴール量産に韓国メディアも大注目!「日本の伝説と肩を並べた」「Aマッチでこれほどきっちりと…」
【東京五輪世代の最新序列】ブラジル撃破でポジション争いの構図は?A代表の堂安、久保も一番手ではない!?
【モンゴル戦&タジキスタン戦総括】全24選手の通信簿。唯一のS評価はゴール連発の絶好調アタッカー!

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • ワールドサッカーダイジェスト 観戦の定番アイテム!
    9月13日発売
    2023-24
    EUROPE
    SOCCER TODAY
    シーズン開幕号
    詳細はこちら

  • 週刊サッカーダイジェスト 注目クラブを徹底特集!!
    9月8日発売
    リーグ連覇へ
    王者のすべてを徹底解剖
    横浜F・マリノス特集
    豪華インタビューなど企画満載!
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 名門復権へ!
    9月21日発売
    総力特集
    バルセロナ進化論
    新たなドリームチームが
    欧州を席巻する!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVol.38
    1月13日発売
    岡山学芸館が初優勝!
    第101回高校選手権
    決戦速報号
    全47試合を完全詳報
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ