「ごっついヤツがいたら吹っ飛ばしてやりたいって思う」
2019―20シーズン、オランダ1部リーグは第9節までが終了している。フローニンヘンの日本代表MF板倉滉は、そのすべてでフル出場を果たしてきた。レギュラーに定着したと言って良い状況だ。今年1月に、マンチェスターシティからレンタルで加入したが、昨季は一度も出番なし。その立場が今季に入って一変したわけだ。
昨季は途中加入ということもあり、ダニー・バイル監督の視野に入っている感覚さえなかったという。だが、それでも腐ることはなかった。
「昨季は使ってくれる気配すらなかったんですけど、監督はけっこうガツガツ行くようなディフェンスが好きなタイプなので、練習から削るくらいにやって、チームメイトと喧嘩もしました。それで、監督も少しずつ認めてくれるようになったのかなと感じてます。ここは勝負の世界、練習からやらないと」
指揮官の好みを把握し、しっかり半年間かけてアピールした。
出場のない期間は指揮官を観察して好みを把握するだけでなく、もちろん自分についても見つめた。足りないのはフィジカル、線の細さが課題だと、結論は早々に出た。
「日本と違ってチームとしても筋トレが多いんです。日本にいたときは、こっちの選手は筋トレなんかしなくても身体が大きくなるんだと思ってたけど、実際こっちに来て周りの選手を見ると、やっぱトレーニングをやってるなと。もちろん筋肉のつき方、つくスピードは違うと思うかもしれないけど、とにかくみんな身体が強いので、自分はもっともっとトレーニングをやらないといけない。昨季は試合に出ないって分かってるときは、試合前日でも筋トレできたし」
守備の選手らしく、ボディーコンタクトは嫌いではない。
「こっちね、当たると痛いヤツがいっぱいいるんですよ。でもバチバチ当たるのも楽しいですよ。僕、見た目は細いかもしれないけど、ごっついがヤツいたら逆に吹っ飛ばしてやりたいなって思うんです」
昨季は途中加入ということもあり、ダニー・バイル監督の視野に入っている感覚さえなかったという。だが、それでも腐ることはなかった。
「昨季は使ってくれる気配すらなかったんですけど、監督はけっこうガツガツ行くようなディフェンスが好きなタイプなので、練習から削るくらいにやって、チームメイトと喧嘩もしました。それで、監督も少しずつ認めてくれるようになったのかなと感じてます。ここは勝負の世界、練習からやらないと」
指揮官の好みを把握し、しっかり半年間かけてアピールした。
出場のない期間は指揮官を観察して好みを把握するだけでなく、もちろん自分についても見つめた。足りないのはフィジカル、線の細さが課題だと、結論は早々に出た。
「日本と違ってチームとしても筋トレが多いんです。日本にいたときは、こっちの選手は筋トレなんかしなくても身体が大きくなるんだと思ってたけど、実際こっちに来て周りの選手を見ると、やっぱトレーニングをやってるなと。もちろん筋肉のつき方、つくスピードは違うと思うかもしれないけど、とにかくみんな身体が強いので、自分はもっともっとトレーニングをやらないといけない。昨季は試合に出ないって分かってるときは、試合前日でも筋トレできたし」
守備の選手らしく、ボディーコンタクトは嫌いではない。
「こっちね、当たると痛いヤツがいっぱいいるんですよ。でもバチバチ当たるのも楽しいですよ。僕、見た目は細いかもしれないけど、ごっついがヤツいたら逆に吹っ飛ばしてやりたいなって思うんです」
10月4日に行なわれたワールワイク戦で、フローニンヘンは3-0の快勝を収めた。
板倉はセンターバックで危なげなくプレーし、無失点に貢献したが、今季4度目の警告を受けた。勝利が見え始めた71分だ。板倉は自陣に入ったあたりで果敢なスライディングタックルでボールを奪いに行く。与えたフリーキックが失点に繋がることもなく結果的にことなきを得たが、得点経過や時間帯、また、エリアを考えて選択すべきプレーではあった。
「あそこでイエローをもらったことは反省しなきゃいけないと思うんですけど、勝負どころの意識はこっちに来て変わったんです。日本だったらあそこではスライディングしてないと思います。でも、いまはとにかく球際で負けたくないんです」
結果的に大ピンチにつながったわけでもなく、相手にイヤなCBだという印象は与えられただろう。ナメられたくない、そんな思いがひしひしと伝わるプレーだった。
試合に出られなかった昨季から、トレーニングでも球際を意識し、身体を鍛えた結果でもある。板倉は、オランダでも十分戦えるファイターとして成長中、だ。
取材・文●了戒美子
板倉はセンターバックで危なげなくプレーし、無失点に貢献したが、今季4度目の警告を受けた。勝利が見え始めた71分だ。板倉は自陣に入ったあたりで果敢なスライディングタックルでボールを奪いに行く。与えたフリーキックが失点に繋がることもなく結果的にことなきを得たが、得点経過や時間帯、また、エリアを考えて選択すべきプレーではあった。
「あそこでイエローをもらったことは反省しなきゃいけないと思うんですけど、勝負どころの意識はこっちに来て変わったんです。日本だったらあそこではスライディングしてないと思います。でも、いまはとにかく球際で負けたくないんです」
結果的に大ピンチにつながったわけでもなく、相手にイヤなCBだという印象は与えられただろう。ナメられたくない、そんな思いがひしひしと伝わるプレーだった。
試合に出られなかった昨季から、トレーニングでも球際を意識し、身体を鍛えた結果でもある。板倉は、オランダでも十分戦えるファイターとして成長中、だ。
取材・文●了戒美子