内容を見れば、どちらが格上のチームなのか、分からなかった
見事なアップセットだった。
いや、その内容を見れば、どちらが格上のチームなのか、分からなかったといっても過言ではない。
自陣に守備ブロックを作り、人数をかけて、我慢強く戦い、カウンターの一発にかける。もしくはセットプレーのワンチャンスにかける。浴びるだけのシュートを浴びながら1-0で逃げ切る。そんな展開ではなかったからだ。
学生の“頭脳”と“走力”がJクラブを上回った。8月14日、天皇杯3回戦で、法政大がガンバ大阪を2-0で破って見せたのだ。
「自分たちの持っているものを全部出し切ろうと選手たちに話をしました。事前のスカウティングのなかで、G大阪さんは3バック+1アンカーというのが分かっていたので、サイドでボールを動かしながら1アンカーの“脇”のスペースがひとつの狙い目でした。そこに起点を作れれば、何かが起こせるかなと考えていました」と、法政大の長山一也監督が攻略イメージを明かす。
いや、その内容を見れば、どちらが格上のチームなのか、分からなかったといっても過言ではない。
自陣に守備ブロックを作り、人数をかけて、我慢強く戦い、カウンターの一発にかける。もしくはセットプレーのワンチャンスにかける。浴びるだけのシュートを浴びながら1-0で逃げ切る。そんな展開ではなかったからだ。
学生の“頭脳”と“走力”がJクラブを上回った。8月14日、天皇杯3回戦で、法政大がガンバ大阪を2-0で破って見せたのだ。
「自分たちの持っているものを全部出し切ろうと選手たちに話をしました。事前のスカウティングのなかで、G大阪さんは3バック+1アンカーというのが分かっていたので、サイドでボールを動かしながら1アンカーの“脇”のスペースがひとつの狙い目でした。そこに起点を作れれば、何かが起こせるかなと考えていました」と、法政大の長山一也監督が攻略イメージを明かす。
24分の先制点は、まさにその意図が実を結んだものだった。
右サイドからボールを運び、相手ボランチの頭上を越すような浮き球フィード。FWの田中和樹がいったん収めると、最終ラインの前にできたスペースにスッと潜り込んできたのがボランチの大西遼太郎だった。田中からのボールを受けた大西は迷うことなく、右足を振り抜いた。
「ゴールを決められて素直にうれしいです(笑)。あそこにスペースが空きやすいのはわかっていました。練習のなかで、意識して取り組んできたことがうまくいきました」(大西)
歓喜に沸く法政大、顔をしかめるG大阪。ピッチ上で対照的なシーンが繰り広げられた。
後半に入ってからも勢いづいた法政大の足が止まることはなく、自分たちのゲームプランを粛々と遂行していく。
「前半は相手CBにしっかり圧力をかけながら、自分たちのラインを下げすぎず、チーム全体としていくところ、いかないところの判断がよかったと感じます。後半はドリブラーが出てくるだろうと予測していたので、ハーフタイムでは、もう一度、ハードワークしようと選手たちに伝えました」(長山監督)