良くも悪くも若さが出た五輪世代の森保ジャパン
日本は五輪世代中心の若いメンバーでコパに挑んでいるが、その若さがいい面でも悪い面でも出た。
いい面は、一人ひとりが積極果敢にプレーし、ボールを前へ前へ運ぼうとしていたところ。最後は大差がついたが、最後までゴールを奪おうとする姿勢は好感が持てた。
悪い面は、ペース配分ができなかったところ。
前半はチリのパスワークに走力で対抗し、互角に持ち込んだが、後半には運動量が落ち込んだ。前から奪いにいくと背後を突かれ、自陣に下がると、今度は素早い揺さぶりでサイドを深くえぐられる。
日本は長く走力ありきのサッカーをしているから、こうした形で負けるのは必然だ。次のウルグアイ戦も同じ形でやられる可能性は、残念ながら高い。
試合巧者が相手になると、走力だけではどうにもならないものだ。仮にベストメンバーでチリと戦ったとしても、勝敗を変えられる可能性は低かっただろう。
チャレンジ精神で王者にぶつかり、力尽きた日本に対して、チリはきっちりとゲームを動かした。
チリは序盤から中島の鋭い仕掛けに苦しんだが、危険人物をそのまま放置するようなことはしない。20分前後から、中島にボールが入るたび、間髪入れずにビダルが厳しく寄せるようになった。
これは監督の指示というより、ビダルとチームメイトの自主的な判断だと思う。このレベルの選手なら、それくらいのことはやる。
ただビダルに目をつけられても、中島は積極性を失わずに仕掛け続けた。スタジアムからの帰路、チリ人やブラジル人が「あの10番は良かった」とほめていた。これは自信にしていい。
またチリは、後半立ち上がりにパスのテンポや長短に工夫を凝らし、前半に輪をかけて日本を走らせようとした。これで彼らは一気に主導権を握り、2点目を奪う。
いい面は、一人ひとりが積極果敢にプレーし、ボールを前へ前へ運ぼうとしていたところ。最後は大差がついたが、最後までゴールを奪おうとする姿勢は好感が持てた。
悪い面は、ペース配分ができなかったところ。
前半はチリのパスワークに走力で対抗し、互角に持ち込んだが、後半には運動量が落ち込んだ。前から奪いにいくと背後を突かれ、自陣に下がると、今度は素早い揺さぶりでサイドを深くえぐられる。
日本は長く走力ありきのサッカーをしているから、こうした形で負けるのは必然だ。次のウルグアイ戦も同じ形でやられる可能性は、残念ながら高い。
試合巧者が相手になると、走力だけではどうにもならないものだ。仮にベストメンバーでチリと戦ったとしても、勝敗を変えられる可能性は低かっただろう。
チャレンジ精神で王者にぶつかり、力尽きた日本に対して、チリはきっちりとゲームを動かした。
チリは序盤から中島の鋭い仕掛けに苦しんだが、危険人物をそのまま放置するようなことはしない。20分前後から、中島にボールが入るたび、間髪入れずにビダルが厳しく寄せるようになった。
これは監督の指示というより、ビダルとチームメイトの自主的な判断だと思う。このレベルの選手なら、それくらいのことはやる。
ただビダルに目をつけられても、中島は積極性を失わずに仕掛け続けた。スタジアムからの帰路、チリ人やブラジル人が「あの10番は良かった」とほめていた。これは自信にしていい。
またチリは、後半立ち上がりにパスのテンポや長短に工夫を凝らし、前半に輪をかけて日本を走らせようとした。これで彼らは一気に主導権を握り、2点目を奪う。
状況に即して試合を動かしてきたチリに対して、日本は正直すぎた。前半に出し切って、後半に尻すぼみ。最後まで見せ場は作ったものの、王者の手の平で転がされた印象だ。
「絶対に負けられない戦い」というフレーズがあるが、南米勢にとってのコパ・アメリカがまさにそれだ。とくに日本(やカタール)のようなゲストが相手になると、文字通り負けられない戦いとなる。
しっかりと勝ちにくる南米勢から日本が勝点を奪うには、頑張りだけでは物足りない。ペース配分はもちろん、賢く戦わなければならないだろう。
若くて素直で頑張るチームは、どれだけ賢くなれるだろうか。
取材・文●熊崎 敬(スポーツライター)
「絶対に負けられない戦い」というフレーズがあるが、南米勢にとってのコパ・アメリカがまさにそれだ。とくに日本(やカタール)のようなゲストが相手になると、文字通り負けられない戦いとなる。
しっかりと勝ちにくる南米勢から日本が勝点を奪うには、頑張りだけでは物足りない。ペース配分はもちろん、賢く戦わなければならないだろう。
若くて素直で頑張るチームは、どれだけ賢くなれるだろうか。
取材・文●熊崎 敬(スポーツライター)