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7戦無敗の大宮、好調の要因は"昇格請負人"がもたらした生存競争「扉は開いている。勝ち取るのは選手個人」

カテゴリ:Jリーグ

松澤明美

2019年05月04日

「このチームのストロングポイントは同じ層の選手がいること」と高木監督

高木監督は選手を代えることを躊躇しない。それは昨季得点王の大前(10番)も例外ではない。写真:滝川敏之

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 J2大宮アルディージャが7戦無敗で好調をキープ中だ。開幕戦から5試合は1勝2分け2敗と結果を出しきれずにいたものの、5連勝して一時16位から2位に急浮上した。その要因は“チーム内競争”。高木琢也監督は練習から選手たちに「人はいるから代えればいい。『連勝をしていて選手を代えない理由もあるけど、代える理由もある。同じチームとずっと(試合)をやるわけではない。ここでアピールしないとダメ』」などとハッパを掛けてきた。
 
 今季は開幕戦から11試合で先発出場を続けているのはGK笠原昂史、DF河面旺成、MF大山啓輔の3人のみ。主将で昨季J2得点王の大前元紀でさえ、スタメンから遠ざかったこともある。高木監督は「扉は開いている。勝ち取るのは選手個人」とし、また、「このチームは競争して勝ち取っていくほうがいいゲームができる」と固定しない意図を説明。所属選手30人のうち、23人は先発や途中起用で出場済みで指揮官の言葉を裏付ける。
 
 重用される河面でさえ「メンバーが変わることもある」との心境で、「(練習から)誰が出てもおかしくない状況でやれている。選手たちにとっては一番のモチベーション」とする。大山は結果を出していても、「試合に出られることが決まっているわけじゃない。1週間がすごくあっという間に感じるくらい緊張感がある。余裕はなくて、次の試合に向けてしっかりと、やれることをすべてやるしか頭にない」と常に全身全霊だ。

 競争は結果につながり、3月30日のV・ファーレン長崎戦、4月3日のファジアーノ岡山戦、4月7日の鹿児島ユナイテッドFC戦の3連戦で3連勝を飾って上昇の足掛かりをつくった。長崎戦、岡山戦はメンバー18人が同じだったが、鹿児島戦は登録選手を入れ替えてつかんだ勝利。戦前から高木監督は「このチームのストロングポイントは同じ層の選手がいること」と自信を見せ、連戦で「差が出てくる。普段の練習がその時期に出る」としていた。
 
 また、4月28日のジェフユナイテッド千葉戦では2度のアクシデントに見舞われたが、交代選手が起用に応えて無失点の引き分けで乗り切る。酒井宣福がコンディションの問題から前半でピッチを退き、後半開始の46分に菊地光将が投入された。河本裕之、菊地、畑尾大翔の3バックは今季初で、河面は人生で初めてとなる左ウイングバックを任された。71分には河本が負傷し、中村太亮と交代。河面は再び最終ラインに戻った。
 
 誰が、どこで出ても遜色ないプレーを発揮する。大前は千葉戦後に「高木さんになっていろいろな選手が出ている。そのなかでみんないいパフォーマンスができる。途中から入った選手が身体を張ってくれたりして戦ってくれたから、無失点につながった。チーム力という意味では評価していいんじゃないか」。もともとJ2屈指の選手層の大宮。それに加え、競争力も高まって生まれる好循環は、チームをもっともっと強くしてくれるだろう。
 
取材・文●松澤明美(フリーライター)
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