現地時間５月１日に開催されるチャンピオンズ・リーグ（CL）準決勝・第１レグで、リバプールは、敵地カンプ・ノウに乗り込んで強敵バルセロナと対戦する。

　過去に５度ずつ欧州の頂点に立っているクラブ同士の対戦は、まさにビッグマッチだ。通算の対戦成績はリバプールが３勝３分け２敗で一歩リードしているものの、この一戦の行方は誰にも予想が付かない。

　この対戦の鍵となるのが、言わずもがなバルサの大黒柱リオネル・メッシの出来だろう。この現代サッカー界で一、二を争う点取り屋が仕事を果たせるか否かで勝敗の行方は大きく変わる。

　リバプール側から見れば、この背番号10を抑え込めるかどうかが、２シーズン連続のファイナル進出の重要なポイントだ。そのキーマンとなるのが、オランダ代表DFフィルジル・ファン・ダイクだろう。

　今シーズンのプレミアリーグにおいて、１対１での強さと鋭い読みを武器に被ドリブル突破「０」という圧巻の成績を残し、先月28日にはイングランド・サッカー選手協会の年間最優秀選手にDFとして14年ぶりに選出され、名実ともに最高クラスの守備者となった。
 

　そんなレッズのDFリーダーは、対メッシをいかに考えているのか？ 英紙『The Guardian』の取材に対してファン・ダイクは、「僕が思うに彼は間違いなく世界最高のプレーヤーだ。食い止めるのは簡単ではないね」と語ったうえで、次のように持論を展開した。

「だけど、僕らがどう守って、どうプレーしているかは皆が知っているはずだ。１対１で守ることはしない。全員で守って、そして全員で攻める。それが僕らだ。メッシやバルサが相手でもそれは変わらないよ」

　さらに、「バルサ戦は非常にタフな仕事になる」としながらも、昨シーズンに取り逃したビッグイヤーの獲得に向けて強い意気込みを口にした。

「僕らが相手にするのはバルサだ。メッシという世界最高の選手と直面するけど、バルサは彼だけじゃなくてチーム全体のクオリティーが高い。だから一瞬も気を抜けない。でも、僕らにもそれに負けないプレーヤーが揃っているし、何かを成し遂げられると思っている。

　何度も繰り返すけど、バルサは世界最高のチームで、何でも起こせるチームだ。だから信じられないほどの困難が僕らを待ち受けているはずだ。でも、問題に抗う準備は出来ているし、僕たちは決勝に進むために全力を尽くすよ」

　ファン・ダイクは“メッシ封じ”の任務を果たせるのか。世界が注目する大一番の開戦の時が刻一刻と迫っている。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部