【現地発】「寡黙なストライカー」から「良き兄貴分」へ――ベンゼマの本領発揮はこれからだ

カテゴリ:連載・コラム

エル・パイス紙

2019年04月06日

試合前にレクチャーする姿も。

ここまで公式戦47試合で24ゴールを挙げているベンゼマ(右)。ヴィニシウス(左)との連携も光った。(C)Getty Images

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 レアル・マドリーのカリム・ベンゼマが、31歳にして新境地を開いている。このところの精神的な成熟は目覚ましく、その証拠にチームメイトとの関係もかつてないほどに良好だ。

 ラ・リーガ29節のウエスカ戦では試合終了間際の89分に決勝ゴールを挙げると(3-2)、普段はあまり感情を表に出さないベンゼマが喜びを爆発させた。これもまた、定着したクールなイメージを変えようとする意思表示のひとつだった。

 故障でリハビリ中のヴィニシウス・ジュニオールとは“師弟関係”にある。先日インスタグラムで「クラックと一緒に」というメッセージ付きでツーショット写真をアップすると、その18歳のFWから「KB9、君は偉大だ。いつも本当にありがとう!」とリプライ。関係の良さがうかがえる。

 2月のアトレティコ・マドリー戦(第23節)では、試合前のウォーミングアップ中にピッチ脇にヴィニシウスを連れて行き、裏のスペースを狙ってボックス内に侵入する動きを1分近くに渡り熱心にレクチャーする姿が見られた。

 ベンゼマがここまでヴィニシウスに目を掛けているのは、プレースタイルの相性の良さも関係がある。縦への推進力を生かし果敢に仕掛けるヴィニシウスと、卓越したゲームビジョンとテクニックを武器に周りを活かす能力に長けたベンゼマとの補完性は抜群で、そのブラジル代表アタッカーが怪我で戦線を離脱する前は、お互いに「最高のパートナー」といえる存在だった。
 
 もっとも、ベンゼマがこうした兄貴分的な顔を見せるのは、ヴィニシウスに限ったことではない。アルバロ・オドリオソラ、フェデリコ・バルベルデといった他の若手にもことあるごとに相談役を買って出ている。

 さらには、レバンテにレンタルされているボルハ・マジョラルに対しても、その移籍先で得点を決めると、「弟、おめでとう!」というメッセージをツイッターで投稿。マジョラルは「あなたの祝福は、僕にとってもっとも特別なものだ」とリツイートしている。

 未成年売春疑惑やフランス代表でチームメイトだったマテュー・ヴァルビュエナ(現フェネルバフチェ)に対する恐喝事件といったスキャンダル、現代表監督ディディエ・デシャンとの対立は、ベンゼマにとって完全に過去の出来事となってしまった感がある。昨夏にそのレ・ブルー(フランス代表)が自分抜きでワールドカップ王者になったことにも、どこ吹く風だ。
 

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