今年の前橋育英はタレント不在と言わせない!U-15代表歴を持つ新司令塔が決意表明!!

カテゴリ:高校・ユース・その他

松尾祐希(サッカーダイジェストWEB)

2019年03月04日

現在のチームで唯一選手権のピッチに立った渡邉が今年のキーマンだ

中学時代は横浜ユース追浜でプレーした渡邉だが、高校サッカーへの憧れから前橋育英に進学。それだけに選手権へ懸ける想いは強い。(C)SOCCER DIGEST

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 近年、高校サッカー界において、全国舞台で安定して結果を残しているのが前橋育英だ。2年前の高校サッカー選手権では大会を初制覇し、強さを如何なく発揮。選手権は3回戦で涙を飲んだ昨年度のチームも秋山裕紀(現新潟)、榎本樹(現松本)などタレントを揃え、期待値の高い好チームだった。
 
 ここ数年、高体連のトップを走り続けている上州のタイガー軍団だが、今年はまるで状況が異なる。2年前は下級生の頃から主力として活躍していた松田陸(現G大阪)、渡邉泰基(現新潟)などを擁しており、昨年度は前年に日本一を経験した榎本や秋山がチームの軸として健在。そうして迎えた今年は、下級生の時に1年を通じて試合に出場した選手がひとりとしていないのだ。
 
 そんな状況に名伯楽・山田耕介監督も「メンバーをとっかえひっかえしながらやっている状況だよ」と苦笑いしながら、厳しいチーム状況を素直に認めた。実際に3月2日と3日に行なわれたプーマカップ群馬大会でも結果を残せず、名古屋U-18には2-5の大敗を喫している。
 
 例年になく厳しい戦いを強いられている前橋育英だが、有望株がまったくいないわけではない。今年のチームで期待を懸けられているのは、「例年よりは去年から出ている選手がいなくて、弱いとか言われているかもしれない。でも、そういうのを見返すぐらいみんな頑張っているし、もっと努力するつもりで試合に臨んでいる」と話した渡邉綾平(2年)だ。

 新キャプテンにも任命された男の主戦場はボランチ。正確なパス裁きと冷静な状況判断で攻守を牽引し、チームの絶対軸として奮戦を続けている。
 
 1-0で勝利した3日の成立学園戦でも、キラリと光る才能を随所に見せた。前半こそバックパスが多く、良さを見せられなかった一方で、指揮官に叱責された後半は柔らかなタッチで攻撃をグイグイ引っ張る。

 2日連続で2試合を戦うハードな日程で本人も「本当にきつかった」と話したが、縦横無尽にピッチを駆け、組み立てからチャンスメイクまで一手に担う。後半26分には最終ラインの背後に絶妙なロブボールを通し、ボランチでコンビを組む桜井辰徳(1年)の決勝弾を演出。中盤の底で新司令塔に相応しい働きを見せた。
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