トルコ国内での注目度がうなぎ上りだ。

　１月末の移籍期限ぎりぎりで、ボルシア・ドルトムントからベジクタシュに期限付き移籍を果たした香川真司。先週末のリーグ戦でさっそくゲーム終盤に登場してデビューを飾り、わずか３分間で２ゴールを挙げる大立ち回りを演じた。あっという間にベジクタシュ・サポーターのハートを掴み、トルコ中のサッカーファンの度肝を抜いてみせたのだ。

　週が明けて木曜日、日本が誇る至宝は地元テレビ局のインタビューに登場。世界的スポーツチャンネル『beIN SPORTS』のトルコ局のサッカー番組で、通訳を介しながら矢継ぎ早な質問に答えた。「なぜたくさんあったオファーからベジクタシュを選んだのか？」と問われると、「彼らは常に僕を欲しいと言ってくれていたし、この冬にもオファーをくれた。信頼がいちばん伝わったので、ぜひここでチャンレンジしたいという気持ちになった」と回答。ほかにも超マイペースなインタビュアーの質問ラッシュに懇切丁寧に応じ、「何歳までプレーしたいか？」と質問された際には、すかさず画面にキングカズこと三浦知良の映像が流れる仕込みっぷり。「できるだけ長くプレーしたいですね。日本には51歳でプレーしている選手もいるので……」と話すほかなかった。

 

　そして最後の極めつけが、「あなたのベストイレブンを教えてください」。事前に聞かされていなかった様子の香川は「ちょっと時間が……。逆にあなたのベストイレブンは？」と問い返すもスルーされてしまう。それでも、ＧＫからスラスラと回答していくあたりは流石の即対応。指定された４－２－１－３システムに香川がはめ込んだ11人は、以下の通りだ。

ＧＫ：マヌエル・ノイアー（バイエルン／ドイツ代表）
右ＳＢ：ヨシュア・キミッヒ（バイエルン／ドイツ代表）
ＣＢ：フィルジル・ファン・ダイク（リバプール／オランダ代表）
ＣＢ：セルヒオ・ラモス（Ｒ・マドリー／スペイン代表）
左ＳＢ：ジョルディ・アルバ（バルセロナ／スペイン代表）
セントラルＭＦ：ケビン・デ・ブルイネ（マンチェスター・Ｃ／ベルギー代表）
セントラルＭＦ：セルヒオ・ブスケッツ（バルセロナ／スペイン代表）
トップ下：リオネル・メッシ（バルセロナ／アルゼンチン代表）
右ウイング：キリアン・エムバペ（パリＳＧ／フランス代表）
ＣＦ：クリスチアーノ・ロナウド（ユベントス／ポルトガル代表）
左ウイング：ネイマール（パリＳＧ／ブラジル代表）

　インタビュアーに「自分自身は（トップ下に）入れないの？」と訊かれ、照れくさそうに「僕はサブです」と謙虚に答えた香川。さらに「クリスチアーノ・ロナウドとメッシのどちらが凄い？」とも問われ、「僕は昔からメッシがずっと好きなので、メッシですね」と返し、ベストイレブンのトップ下にもバルサの絶対エースを据えた。

　さて、注目の香川の第２戦は２月９日土曜日、ホームでのブルサスポル戦だ。熱狂的な地元４万2000のサポーターで埋め尽くされる一戦で、挨拶代わりのハイパフォーマンスを披露できるか。試合に向けては「すごく楽しみですね。最高のプレーを見せたい」と意気込んだ。