「ゴールもGKも見たくなかった…」 イブラヒモビッチ、点取り屋として開花したユベントスでの特訓の日々を回想

カテゴリ:ワールド

サッカーダイジェストWeb編集部

2018年11月23日

イブラを成長させた厳格な指揮官、世界最高の守備陣

全てのポジションにワールドクラスを揃えていたユベントスのなかで、選手として完成したイブラヒモビッチ(写真は2005-06シーズン)。現在、その去就が注目されているが、思い出の地イタリアに再び舞い戻るのか。 (C) REUTERS/AFLO

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 アヤックス、ユベントス、インテル、バルセロナ、ミラン、パリ・サンジェルマン、マンチェスター・ユナイテッド、そしてLAギャラクシー。ズラタン・イブラヒモビッチは、世界のあらゆる舞台で得点を量産してきた。

 ただ、キャリアをスタートさせた時期のイブラヒモビッチは、類まれな技術を持つものの、爆発的にゴールを決めるタイプではなかった。英公共放送「BBC」のインタビューで彼は、「最初は得点ではなく、最高の技術やテクニックが大事だった」と振り返る。

「ある時点で、『この高いレベルのなかで、お前は良いパフォーマンスを見せなければいけない。お前はストライカーだ。ゴールを決めなければいけない。得点しないなら必要ない』という時が来たんだ」

 ゴールゲッターとしての才能が開花したのは、ファビオ・カペッロの指導を受けたユベントス時代だ。イブラヒモビッチは、「全てが新しかった。『ビッグクラブ、ビッグな選手たち、ビッグな監督、ビッグな歴史とは、こういうものか』という感じだったよ」と明かした。

「練習初日から、カペッロ監督が『イブラ!』と怒鳴った。ユースの選手たちを連れてきて、彼らと練習することになったんだ。彼らがクロスを上げて、俺が決める。毎日30分だよ。

 俺は家に帰りたかった。疲れていたし、シュートしたくなかったんだ。ゴールもGKも見たくなかった。ただ、『イブラ!』と耳にする。それが何かは分かっていた。シュートしたよ。とにかくシュートした」

 守備の国イタリアで、アタッカーが成功するのは至難の業だ。イブラヒモビッチも、「戦術的に優れているから、イタリアではストライカーが最も難しいポジション」と話す。だがそのイタリアで、イブラヒモビッチは「ゴール前で得点を決めるマシンになった」。

「パオロ・マルディーニとアレッサンドロ・ネスタを相手に、ワンチャンスどころか、“半分”しかチャンスがないのに、さらにワールドクラスの守護神ジダがその後ろに控えているという試合があったのを覚えているよ」

 この言葉のように、ミランなど堅守を誇るチームがイブラヒモビッチの前に立ちはだかったが、彼はジャンルイジ・ブッフォンやリリアン・テュラム、ファビオ・カンナバーロといった世界を代表する守備陣と日々の練習で“対戦”できるという絶好の環境に恵まれていた。

「俺は幸運にも、練習でブッフォンと対戦できた。その前には、テュラムとカンナバーロがいた。彼らを何とか抜いても、まだブッフォンの壁を越えなければいけない。得点力を磨くのに良い環境だったんだ。そして、練習をしている限り、ゴールは決まるようになる」

 以降のイブラヒモビッチの活躍は、周知の通りだ。厳しい指導で知られるカペッロの存在がなければ、「ストライカー・イブラヒモビッチ」はいなかったのかもしれない。

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