11月11日、オーストラリア・Aリーグの第４節が行なわれ、メルボルン・ヴィクトリーは４-１でセントラルコースト・マリナーズを下した。
 
　試合開始の時点で（10チーム中）８位のヴィクトリーが、最下位マリナーズをホームに迎えた一戦。ここまで１ゴール３アシストを記録している本田圭佑は、開幕から４試合連続でスタメンに名を連ねた。
 
　過去の３戦では２列目の左サイド、前節は下がり目でプレーする時間の長かった本田だが、今回はシャドーのポジションということでこれまでより高い位置でプレーし、８分にミドルでチームのファーストシュートを放った他、FKで直接ゴールを狙ったり、味方にスルーパスを通したりするなど、多くの攻撃的プレーに絡んでいく。

 
　そしてヴィクトリー優勢のなかで迎えた30分、敵陣で間DF間のパスを右サイドでカットした本田は、そのままドリブルで運んで左足でシュート、ゴール左隅に突き刺して開幕戦以来となる自身通算２点目のゴールを挙げた。
 
　出場４試合全てで結果を出した背番号４。チームもこのゴールでさらに勢いづき、多くのチャンスを生み出しながら、34分にスルーパスでペナルティーエリア左に抜け出したトロイージが加点する。さらにアディショナルタイムには、アントニスのエリア内でのシュートのこぼれ球をブラウンが詰め、前半で３点のリードを奪った。
 
　大きなアドバンテージを得て後半も攻勢を維持したヴィクトリーは、立ち上がりからFWバーバルセスが左サイドで幾度のシュートチャンスを得てマリナーズ守備陣を脅かす。
 
　しかし、時間の経過とともにマリナーズの攻め上がりを許すようになり、62分、ペインにエリア内でのドリブル侵攻を受け、マコーマックのラストパスからのシャボウのヒールシュートで１点を返された。
 
　ボールポゼッションでは相手を上回るも、効果的な攻撃の減ったヴィクトリー。守備では、これまで試合同様にやや手薄な右サイドを攻められてクロスを入れられる。ただ、決定的なプレーはほとんど許さず、危なげなく残り時間を過ごしていく。
 
　79分にアントニスに代わって元スウェーデン代表トイボネンが登場し、巧みなドリブルでAAMIパークの観衆を沸かせる。そして84分には本田のFKに反応してダイレクトシュートを放つも、右ポストに嫌われて追加点はならない。
 
　終盤は守りの意識が強くなり、幾度かマリナーズにゴール前まで攻められたヴィクトリーだが、アディショナルタイムにはトイボネンのクロスからアクバリのフィニッシュという、交代選手の連係でダメ押しゴール。今シーズン最多得点を記録し、初の連勝を飾った。
 
　序盤で逸機を繰り返したり、守備に時折、穴が開くなどの問題は相変わらずだったものの、これまでにない試合運びを見せて快勝を飾ったヴィクトリー。そのなかで、本田はゴールだけでなく、攻撃の組み立てやチャンスメイクでも小さくない貢献を果たした。
 
　４位まで順位を上げたヴィクトリーは次節（25日）、２位のシドニーFCと敵地で対戦する。