「自殺行為だ」と言われたパリSG指揮官の大胆決断。
フランスが最も熱くなるヴェロドロームでのマルセイユ対パリ・サンジェルマンの「クラシコ」が、28日に開催され、波乱に満ちた展開の末、パリSGが2-0と勝利した。熾烈な争いが繰り広げられた伝統のダービーマッチを変えたのはやっぱり“アイツ”だった。
試合はキックオフ前からざわめいていた。なんとパリSGの先発メンバーに、不振のエディンソン・カバーニばかりか、“怪童”キリアン・エムバペもアドリアン・ラビオもいなかったからだ。
その理由はどうやら、試合前のミーティング集合時間にエムバペとラビオが少々遅刻したためらしい。自身初の「クラシコ」だったにもかかわらず、大胆な決断を下したトーマス・トゥヘル監督には、フランス中で「自殺行為だ」「当然のディシプリン要求だ」と議論が沸騰した。
一方のマルセイユもいつもと異なるシステムで臨んでいた。全員守備の意志を固めるべく、ストライカーのヴァレール・ジェルマンもコンスタンティノス・ミトログルをベンチに残し、4-3-3のトップに本来なら中盤に位置するディミトリ・パイエを起用した。
試合はキックオフ前からざわめいていた。なんとパリSGの先発メンバーに、不振のエディンソン・カバーニばかりか、“怪童”キリアン・エムバペもアドリアン・ラビオもいなかったからだ。
その理由はどうやら、試合前のミーティング集合時間にエムバペとラビオが少々遅刻したためらしい。自身初の「クラシコ」だったにもかかわらず、大胆な決断を下したトーマス・トゥヘル監督には、フランス中で「自殺行為だ」「当然のディシプリン要求だ」と議論が沸騰した。
一方のマルセイユもいつもと異なるシステムで臨んでいた。全員守備の意志を固めるべく、ストライカーのヴァレール・ジェルマンもコンスタンティノス・ミトログルをベンチに残し、4-3-3のトップに本来なら中盤に位置するディミトリ・パイエを起用した。
双方の先発メンバーとシステムに変更があったこともあってか、前半はどちらかというとマルセイユが支配していた。ブラジル代表MFのグスタボを中心に数人でネイマールを封じ込め、狙い澄ましたロングパスやロングクロスで一気に前線にボールをつなぐ戦術が奏功した格好だ。
対するパリSGは、前半のアディショナルタイムにアンヘル・ディ・マリアがシュートを撃っただけの寂しい内容となった。それだけにハーフタイムに誰もが思ったのは、「パリSGはエムバペを入れて後半をスタートするだろう」だった。ところがまたしても衝撃が走る。ピッチ入りできないと知ったエムバペが、ふてくされた顔で廊下を歩きながら足で、空(くう)を蹴ったからだ。笑顔の絶えないヤングスターの珍しい光景だった。
とはいえ後半は、さすがにパリSGも巻き返しに出る。マルセイユはチーム一丸となった守備で奮闘を続けるが、守備的結束がコインの表なら、その裏は「パイエのFK頼み」という攻撃面の限界であった。
そして、流れが変わりそうな雰囲気が漂うなか、“アイツ”が投入される。62分、マキシム・シュポ=モティングに代わって怪童・エムバペがピッチに立ったのだ。これが全てを変えてしまった。