レジェンドの軌跡 THE LEGEND STORY――第41回・プラティニ(元フランス代表)

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サッカーダイジェストWeb編集部

2018年10月04日

ユベントスで世界の頂点に昇り詰める

多くの名手が到来したユベントスの歴史においても、プラティニは歴代最高の10番といわれる。 (C) Getty Images

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  本誌ワールドサッカーダイジェストと大人気サッカーアプリゲーム・ポケサカとのコラボで毎月お送りしている「レジェンドの言魂」では、サッカー史を彩った偉大なるスーパースターが、自身の栄光に満ちたキャリアを回想しながら、現在のサッカー界にも貴重なアドバイスと激励を送っている。
 
 さて今回、サッカーダイジェストWebに登場するのは、広い視野と優れた判断力、正確なパスと抜群の得点能力、そして必殺のFKで、勝利をもたらす幾多ものゴールを生み出した“将軍”ミシェル・プラティニだ。
 
 ユベントスで全てのタイトルを勝ち取り、フランス・サッカーに最初の栄光をもたらしたエレガントな偉人の軌跡を、ここで振り返ってみよう。
 
――◇――◇――
 
 ミシェル・フランソワ・プラティニは1955年6月21日、フランス東部の田舎町、ジュフに生を受けた。
 
 父アルドは元プロサッカー選手であり、ナンシーのディレクターを長く務めた経歴を持つ。その血を受け継ぎ、ミシェルもまたサッカーの世界で活動し、父親が到底及ばない域まで到達することになるが、そのキャリアは以外にも失望から始まった。
 
 地元のクラブでプレーしていたプラティニは16歳の時、故郷に近い都市のクラブ、メスのテストを受けるが、自身の怪我、彼を見初めた監督の異動などで不合格、さらに次のテストでは循環器系に問題があるとして、またしても入団を阻まれたのだ。
 
 そこで彼が加入したのが、父のクラブであるナンシー。72年に練習生として契約を結ぶと、リザーブチームですぐに頭角を現わす。そして73年5月3日のニーム戦でトップチームでのデビューを飾り、9日後のリヨン戦で初ゴールを挙げた。
 
 最初の2シーズンは2得点ずつに終わったものの、2部でのプレーとなった74-75シーズンに17ゴールを記録すると、5年連続で2桁得点を維持。76-77シーズンには25点というキャリアハイの数字を残した(リーグ得点ランキングは2位。得点王はあのカルロス・ビアンチ)。
 
 正確無比なシュートやパスで、チャンスメイクやフィニッシュで存分に力を発揮していたプラティニだが、このクラブでは後の必殺の武器となるFKも飛躍的に上達。フランスで初めて、マネキンを置いての練習を取り入れたといわれるが、彼は壁との距離を縮め、実戦に近いかたちでFKの技術を磨いていった。
 
 弱小クラブと言っても良いナンシーだけに、ここではなかなかタイトルに恵まれなかったが、77-78シーズンに国内カップで優勝。ニースとの決勝で唯一のゴールを決めたのは、すでに押しも押されもせぬ攻撃のリーダーであり、キャプテンも務めていたプラティニだった。
 
 79年、サンテティエンヌに移籍。当時は国内で強さを発揮し、欧州カップ戦の常連ともなっていたクラブでの3年間で、彼が得たタイトルは2シーズン目のリーグ優勝だけだったが、ドミニク・ロシュトーやヨニー・レップといった国内外のタレントたちとプレーすることで、プラティニはさらに輝きを増し、欧州でも注目の銘柄となった。
 
 そして82年、国外挑戦に踏み出す時がやって来た。当初、候補先はインテルやアーセナルが有力と見られていたが、最終的にユベントスが新天地となる。ただ、フィジカル面が強くない彼が、果たして世界で最もハードなリーグであるセリエAに適応できるかどうか、疑いの目で見る者は少なくなかった。
 
 リアム・ブレディから背番号10を受け継いだ「将軍」は、加入当初こそ新たな環境に苦しんだものの、間もなく同じ新加入のズビグニエフ・ボニエクとともに攻撃陣をリードし、ファーストシーズンでチャンピオンズ・カップ(現リーグ)決勝へチームを導く。
 
 残念ながらこの時は、圧倒的有利と予想されながら、フェリックス・マガトの一撃でハンブルクにタイトルを奪われたが、翌シーズンにカップウィナーズ・カップを制すると、85年、再び欧州王者決定戦の舞台に立ち、リバプールを下してついにビッグイヤーを手にした。
 
 この試合で決勝のPKを決めたのはプラティニだったが、その喜びは、試合前に起こった39名が犠牲となった事故、いわゆる「ヘイゼルの悲劇」によってぶち壊されることに……。のちに彼は「あの事件の後、純粋にサッカーに喜びを見出せなくなった」と明かしている。
 
 それでも同年冬、東京・国立競技場で行なわれたトヨタカップは、彼のキャリアにおいてベストゲームであったと自身で認めている。
 
 アルヘンティノスとの手に汗握るシーソーゲームで、プラティニは1点目のPKを生み出すロングパスをアルド・セレーナに通し、ミカエル・ラウドルップへのダイレクトパスで2点目をアシスト。勝敗を決するPK戦、5人目としてウイニングシュートを決めたのも、プラティニだった。
 
 そして何より、胸トラップから右足でマーカーの頭上を越し、左足でゴール右隅にダイレクトボレー弾を突き刺したプレーは、世界を魅了した。それがオフサイドで無効になったこと、その判定に思わずピッチに寝そべった姿……全てが伝説である。
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