【ラツィオ】デフライだけでなく、バルサからユースの逸材を獲得

　ラツィオは28日、オランダ代表CBステファン・デフライ（フェイエノールト）の獲得を決めた。移籍金は650万ユーロ＋ボーナス200万ユーロ。マンチェスター・ユナイテッド、ドルトムントも獲得に乗り出すなか、厳しい競合を制してのビッグネーム獲得となった。
 
　つい数日前には、土壇場でダビデ・アストーリをローマに奪われるという失態でサポーターの怒りを買ったラツィオだが、これで面目を保った格好だ。28日夜のローマ・フィウミチーノ空港では、翌日のメディカルチェックに備えてローマ入りしたデフライを、100人以上のサポーターが出迎えた。
 
　ちなみにラツィオはユースレベルでも、バルセロナのカンテラから1995年生まれのCBフォルティス・ムンス、97年生まれのMFクリスティアン・ファブラのふたりを、移籍金ゼロで引き抜くなど、積極的な動きを見せている。
 
【サンプドリア】コロンビア代表CBジェペスと交渉中
 
　サンプドリアは、先のワールドカップで主将としてコロンビアを率いた38歳のCBマリオ・ジェペス獲得に向け、代理人と交渉を進めている。
 
　ジェペスはキエーボ、ミランを経て、昨シーズンはアタランタでプレー。現在は契約を満了してフリーになり、次の所属先を探している。
 
【ユベントス】ギリシャ代表DFマノラスに興味
 
　最終ラインの補強に向けて動いているユベントス。候補には多くの名前が挙がっているが、そのなかで有力候補のひとりと見られるのが、ギリシャ代表のコンスタンティノス・マノラス（オリンピアコス）だ。
 
　ネックは、ワールドカップでの活躍で評価が高まっていること。価格も1200万ユーロまで吊り上がり、競合も激化していることから、ユーベはもう少し様子を見る構えだ。
 
【ナポリ】フェライニ獲得の噂は否定も、中盤の補強は進行中
 
　ナポリのリッカルド・ビゴンSDは、27日からドイツを訪問中。クリストフ・クラマー（レバークーゼン）の獲得、ハンブルクとのヴァロン・ベラーミ売却交渉など、目的は複数あると見られている。
 
　一部では、ベルギー代表MFマルアン・フェライニ（マンチェスター・ユナイテッド）との会談も噂に上っているが、ナポリサイドは移籍金、年俸ともに高すぎるとして、獲得の可能性を全面否定している。
 
　とはいえ、ナポリが中盤の補強に動いていることは誰もが知るところ。今後の動向が注目される。


【14年夏の移籍市場】新天地を求めた主な選手

【翻訳】
片野道郎
 
翻訳者からのごあいさつ
　イタリアのスポーツ専門局『SkySport』を舞台に活躍するジャンルカ・ディ・マルツィオは、移籍専門記者という新たなジャンルを独力で切り開いた草分けにして、他をまったく寄せ付けないトップランナーです。
 
　イタリア国内ではすでに数年前から超メジャーな存在でしたが、2013年１月にジョゼップ・グアルディオラ監督のバイエルン入りという大スクープをものにして、一躍ヨーロッパ中でその名を知られるようになりました。その後も、ウィリアン（当時シャフタール・ドネツク）がトッテナムからチェルシーに寝返った顛末など、イタリアにいながらワールドワイドな移籍情報をいくつもスクープしています。
 
　セリエAから下部リーグまで各クラブの会長やスポーツディレクターはもちろん、代理人からスカウトまで膨大な関係者と緊密なネットワークを持ち（iPhoneのアドレス帳には3000人以上のコンタクトが入っています）、他の記者には絶対入手できないディープな情報をキャッチ。素晴らしいのは、しっかり裏が取れるまでは決して情報を出さないところです。
 
　ご存じの通り、世界中を飛び交っている移籍関連ニュースの大半は、誰かの願望や思惑に基づくただの噂でありそれ以上ではありませんが、ディ・マルツィオが発信するニュースは、すべて彼自身のプライドがかかったガチネタであり、ハズレはほぼ皆無と言っても過言ではありません。移籍ネタに関しては、どんなにありそうな話でもディ・マルツィオが書くまでは嘘か本当かわからない、どんなにあり得ない話でもディ・マルツィオが書いたら本当、というのが、もはやこの業界の常識になっているくらいです。
 
　ツイッターのフォロワーは全世界で約30万人。日本では13年７月から『ワールドサッカーダイジェスト』誌に連載コラムを寄稿しています。先月、この連載を休載した時には、日本のフォロワーからいくつも問い合わせのリプライが飛んで来たほどの人気です。
 
　そんなディ・マルツィオのオフィシャルサイト『gianlucadimarzio.com』から、移籍関連を中心とする最新ニュースを毎日厳選してお伝えするのがこのコーナー。サプライズはあっても「ガセ」はありませんから、安心してお読みください。（片野道郎）