ついに期待の俊英が覚醒するか。そのための第一条件は…。
ミゲル・アンヘル・ロティ―ナ監督が重宝したサイドプレーヤーのふたり、安在和樹は鳥栖に、安西幸輝は鹿島へとそれぞれ旅立った。故に東京Vのサイドバックは熾烈なレギュラー争いの真っ只中にあるのだが、インサイドハーフもそれに引けを取らないほどのホットスポットとなっている。
4-3-3でスタートした新シーズン、ロティ―ナ戦術の要とも呼べるポジションに与えられた枠はふたつ。今季は昨季のレギュラーである梶川諒太とU-20日本代表歴を持つプロ2年目の渡辺晧太に加え、J1で実績十分の佐藤優平(山形から加入)も虎視眈々と定位置確保を狙っている。また、ユースから昇格してきたU-18日本代表の藤本寛也も指揮官から高い評価を受ける逸材で、誰がピッチに立っていても不思議ではない。
そんな群雄割拠のポジションにおいて、もうひとり忘れてはいけない男がいる。U-21日本代表の井上潮音だ。ユース育ちの技巧派MFは27日に閉幕したU-23アジア選手権で日の丸を背負い、攻撃面で印象的なプレーを披露。3-4-2-1の2ボランチの一角でボールを散らし、自らも高い位置に顔を出して決定的な仕事を果たした。
その出来に井上自身も手応えを得ており、とりわけ2戦目のタイ戦で板倉晃(仙台)のゴールを右クロスでアシストした場面は「あの試合は前半からあのようなプレーが少なくて、後半のどこかで入れようと思っていた。最後の時間だったけど、そういうプレーが出来たので自信にもなった」(井上)という。
昨年12月にM-150カップで同代表に抜擢されてから、飛ぶ鳥を落とす勢いで評価を上げてきた若きプレーメーカー。その一方で所属クラブではレギュラーの座を掴み切れていない。一昨年のルーキーイヤーは12試合に出場すると、昨季は開幕スタメンを掴んで序盤戦はレギュラーの座を確保。井上の存在価値をロティ―ナ監督は「ヴェルディのメッシ」と称したほどで、大きな期待を掛けていた。しかし、その後は筋肉系のトラブルに悩まされると、自身が離脱している間にユースの後輩である渡辺が台頭してくる。終盤に出場機会を得たとはいえ、不完全燃焼でシーズンを終える形となった。
ピッチに立てば光るものを見せるが、怪我に泣かされる日々。思えば1年目も出場機会を得たが、負傷によって飛躍のチャンスをフイにした。27日の桐蔭横浜大戦は代表から戻ってきて間もないということでピッチには立たなかったが、試合後にロティ―ナ監督が「今年は、井上が怪我をしなないことを祈っています」と冗談を交えながら井上に言及したことからもアクシデントの多さを懸念していることが窺える。ただ、逆を言えば、期待の裏返し。怪我がなければ主役になる可能性を秘めている。
本人も「怪我しないことや活躍するためにということだけを考えたい。真面目に基本に忠実にやれることを全部やって、最善の準備をして挑みたいと思う」と言うように、コンディションに対する意識は非常に高い。
【U-21日本代表PHOTO】AFC U-23選手権 中国2018へ向けた招集メンバー23人
4-3-3でスタートした新シーズン、ロティ―ナ戦術の要とも呼べるポジションに与えられた枠はふたつ。今季は昨季のレギュラーである梶川諒太とU-20日本代表歴を持つプロ2年目の渡辺晧太に加え、J1で実績十分の佐藤優平(山形から加入)も虎視眈々と定位置確保を狙っている。また、ユースから昇格してきたU-18日本代表の藤本寛也も指揮官から高い評価を受ける逸材で、誰がピッチに立っていても不思議ではない。
そんな群雄割拠のポジションにおいて、もうひとり忘れてはいけない男がいる。U-21日本代表の井上潮音だ。ユース育ちの技巧派MFは27日に閉幕したU-23アジア選手権で日の丸を背負い、攻撃面で印象的なプレーを披露。3-4-2-1の2ボランチの一角でボールを散らし、自らも高い位置に顔を出して決定的な仕事を果たした。
その出来に井上自身も手応えを得ており、とりわけ2戦目のタイ戦で板倉晃(仙台)のゴールを右クロスでアシストした場面は「あの試合は前半からあのようなプレーが少なくて、後半のどこかで入れようと思っていた。最後の時間だったけど、そういうプレーが出来たので自信にもなった」(井上)という。
昨年12月にM-150カップで同代表に抜擢されてから、飛ぶ鳥を落とす勢いで評価を上げてきた若きプレーメーカー。その一方で所属クラブではレギュラーの座を掴み切れていない。一昨年のルーキーイヤーは12試合に出場すると、昨季は開幕スタメンを掴んで序盤戦はレギュラーの座を確保。井上の存在価値をロティ―ナ監督は「ヴェルディのメッシ」と称したほどで、大きな期待を掛けていた。しかし、その後は筋肉系のトラブルに悩まされると、自身が離脱している間にユースの後輩である渡辺が台頭してくる。終盤に出場機会を得たとはいえ、不完全燃焼でシーズンを終える形となった。
ピッチに立てば光るものを見せるが、怪我に泣かされる日々。思えば1年目も出場機会を得たが、負傷によって飛躍のチャンスをフイにした。27日の桐蔭横浜大戦は代表から戻ってきて間もないということでピッチには立たなかったが、試合後にロティ―ナ監督が「今年は、井上が怪我をしなないことを祈っています」と冗談を交えながら井上に言及したことからもアクシデントの多さを懸念していることが窺える。ただ、逆を言えば、期待の裏返し。怪我がなければ主役になる可能性を秘めている。
本人も「怪我しないことや活躍するためにということだけを考えたい。真面目に基本に忠実にやれることを全部やって、最善の準備をして挑みたいと思う」と言うように、コンディションに対する意識は非常に高い。
【U-21日本代表PHOTO】AFC U-23選手権 中国2018へ向けた招集メンバー23人