【コラム】日韓戦の惨敗劇は「監督のせい」じゃないのか?

カテゴリ:日本代表

加部 究

2017年12月17日

ハリルホジッチ監督は「日本が先制してプレーを止めてしまった」と言うが…。

日韓戦の敗因を「レベルの違い」に求めたハリルホジッチ監督。果たして選手の力量の違いだけでここまでの差につながったのか? (C) SOCCER DIGEST

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 いったい指揮官は、時計の針を何年巻き戻したのだろうか。
 
 札幌での3-0の快勝から6年が経ち、日韓の立場は完全に入れ替わった。スコアだけの話ではない。サッカーの質、方向性のことだ。

 
 6年前の日本は、テクニック、創造性を活かした組織力で韓国を圧倒した。だがヴァイッド・ハリルホジッチ監督は、直近の試合をこう振り返った。
「パワー、テクニック、瞬発力、ゲームコントロール。いずれも韓国が上回り、驚くほどハイレベルだった。今回招集できなかった選手が10~11人いたが、彼らがプレーしても今回の韓国が相手では難しかった」
 
 韓国は日本がプレスに出ても、素早くショートパスを連ねて打開すると、的確に空いたスペースへと展開しチャンスを重ねた。ハリルホジッチ監督は「日本が先制してプレーを止めてしまった」と言うが、現実には前がかりに出てもボールが奪えずに失点を重ね、疲弊と警戒心で重心が後ろへと傾いていった。前半から韓国はテクニックとアイデアを駆使し、スピーディな連動を見せてきたが、日本は監督の指示通りに「裏を狙って」ロングフィードを繰り返すばかり。ただし重心を下げられ、指揮官が中盤でのショートパスを嫌うのだから、最終ラインやボランチには、それしか選択肢がなかった。実際に前半、今野泰幸がターゲット不在の相手DFの裏に蹴り込んだプレーに、ハリルホジッチ監督はテクニカルエリアから拍手を送っている。そしてKO寸前で前半を終えると「形を崩さず2点目を取りに行こうと鼓舞した」という。
 
 指揮官は弁解した。
「長身FWのキム・シンウクに対してはタイトなマークを要求したが、2失点のシーンはいずれもフリーだった。左SBのキム・ジンスや、右サイドのイ・ジェソンのクロスも阻止するように指示した。この日本代表が、BチームなのかCチームなのかは分からない。でも中村憲剛を除けば、今招集できるベストだった。この大会で2勝したのは素晴らしい成果。きょうは韓国を称賛するしかない」

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