ドルトムント、数的優位も好調レバークーゼンに引き分け…香川は前半途中に緊急出場

カテゴリ:ワールド

サッカーダイジェストWeb編集部

2017年12月03日

最後は決定的シュートが味方に当たる不運…

香川は攻撃によく絡み、チャンスメイクにも貢献したが、一方でパスがズレたり、トラップが大きくなることも。写真はヤルモレンコの同点ゴールの直後。 (C) Getty Images

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 12月2日(現地時間)、ブンデスリーガ第14節が行なわれ、ドルトムントは1-1でレバークーゼンと引き分けた。

 公式戦9試合無敗(5勝4分け)と好調のレバークーゼンの敵地に、リーグ戦6試合勝ちなし(公式戦でも同様)のドルトムントが乗り込んだ一戦。香川真司は2試合連続でのベンチスタートとなった。
 
 4点のリードを守り切れなかった前節のシャルケ戦でオーバメヤンが退場処分になったことで、得点力に不安を抱えるアウェーチームは、代わりにCFを務めたフィリップが8分で膝を痛め、担架に乗せられて退場というアクシデントに見舞われる。
 
 試合は好調レバークーゼンがスムーズにボールを繋いで再三、ドルトムントのゴールに迫る。連係もさることながら、1対1の勝負にもことごとく勝利することで、単純な縦パスもポストプレーから大きなチャンスに結び付いていく。
 
 12分にFKからベンダーがヘッド、14分にFKのクリアをブラントがダイレクトで叩くが、いずれもGKビュルキが好反応でセーブ。21分には、ベイリーが左サイドを攻略して上げたクロスに、ハベルツが頭一つ抜け出してヘディングシュートを放つが、これはクロスバーを叩いた。
 
 ベイリーは非常に印象的なプレーを披露。積極的にドリブル勝負を仕掛けてチャンスを作る他、カットインから複数の相手選手をかわして幾度もシュートまで持ち込んだ。
 
 対するドルトムントは、18分に右サイドからのクロスをヤルモレンコがダイレクトで合わせた以外に決定的な場面はなく、時間とともにボールポゼッションは低くなっていく。そして30分、ついに相手に先制ゴールを与えてしまう。
 
 双方のフィールドプレーヤーがレバークーゼン陣内にいるなかで、ハベルツのスルーパスを受けたフォラントが抜け出し、飛び出したビュルキをかわして独走。無人のゴールに難なく流し込んだ。
 
 勢い付いたホームチームはさらに攻勢を強め、38分にはゴール前での鮮やかな連係からアランギス、フォラントが立て続けに決定的なシュートを放つ。ここでは何とかDFがブロックして失点を免れるが、ドルトムントにとっては厳しい時間が長く続くものと思われた。
 
 ところが41分、右サイドからクロスを上げたカストロに対し、レバークーゼンはウェンデルが危険なタックルを仕掛ける。一度はイエローカードが掲げられたものの、ビデオ判定によって一発退場に変更。圧倒的に試合を支配していたチームが、数的不利を強いられることとなった。
 
 カストロは戦列に戻れず、代わりに香川が急きょ登場。2列目に入った彼は、左サイドで積極的にプレーに絡み、チャンスと見るやドリブルでペナルティーエリアに侵入してシュートまで持ち込む。
 
 数的優位に立った後は、一転して攻勢を続けたドルトムントは、後半も立ち上がりから敵陣でプレーを続け、中央、サイドから相手DFを攻略にかかる。そのなかで、香川は独特かつ巧みなボールタッチとパスで攻撃にアクセントをつけ、さらに流れを引き寄せた。
 
 56分には、香川が出したスルーパスによってシュールレが左サイドに抜け出し、切り返しからニアに強烈なシュートを放つ。68分には、プリシッチの左からのクロスを香川自身がダイレクトボレー。さらに71分にはパスカットからプリシッチがドリブルシュートを放つが、いずれもゴールには至らない。
 
 7割以上のポゼッションをドルトムントに許しながらも、レバークーゼンはDF陣がうまく対処したことで、ピンチをしのぎ、時折カウンターで追加点を狙う。72分には、フォラントがまた縦パス1本で抜け出して決定機を迎えたが、ここではビュルキが落ち着いて対応し、見事なセーブを見せる。
 
 するとその直後、ゲレイロが左サイドのシュールレにスルーパスを通し、折り返しを中央で受けたヤルモレンコがしっかりコントロールしてGKレノを破る。73分で、ようやくドルトムントは追い付いた。
 
 その後もドルトムントは攻め続けるも、大きなチャンスを生み出すことはできず、逆にレバークーゼンの反撃を受ける。89分には交代出場のベララビが倒されて得た好位置でのFKをベイリーがゴール右隅に向けて直接狙い、ビュルキが辛うじてセーブした。
 
 そしてアディショナルタイム、今度はドルトムントに最後のチャンスが訪れる。左からのクロスをヤルモレンコが頭で折り返し、流れたボールをシュメルツァーがシュート。決定的な一撃だったが、ボールは軌道上で倒れていたシュールレに当たり、決勝ゴールとはならなかった。
 
 前節に続く引き分け。状況は違うものの、数的優位というアドバンテージを活かし切れなかったとうことで、今回もドルトムントにとっては悔い残る結末に……。未勝利記録は7(格下相手だったDFBカップ2回戦を除けば公式戦では10)に伸びてしまった。
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