【U-18プレミアリーグ】強豪チームの現在地|京都U-18編

カテゴリ:高校・ユース・その他

安藤隆人

2014年05月08日

個性の強さゆえに陥った3連敗の落とし穴。

京都U-18
チーム拠点:京都サンガF.C. 東城陽グラウンド
京都府城陽市久世上大谷 89-1
クラブ創立:1922年(前身:京都紫光サッカークラブ)
主なOB:角田 誠(仙台)、宮吉拓実、駒井善成、伊藤優汰(いずれも京都)、久保裕也(ヤングボーイズ)など。
(C) SOCCER DIGEST

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 躍進が期待された今年のチームだったが、リーグ開幕以降、3節まで勝ち星なしという苦しいスタートを強いられた。
 
「正直、こういう展開になるのではないかという予感は少しありました。個の力が強いぶん、上手くいかなくなると個々の意識に走りすぎて、バラバラになってしまう危険性があった。特に開幕戦を落とすと、そうなるのではと思っていました」
 
 川勝博康監督がこう語ったように、予兆はあった。今年のチームは、昨年から主力としての試合経験がある選手が多く、一昨年にイランで開催されたU-16アジア選手権の準優勝メンバーであるMF大西勇輝、昨年のU-17ワールドカップに出場したMF永島悠史、多彩なテクニックを誇るFW奥川雅也、昨年の東京国体でもエースとして活躍したFW松下英右など、個性的なタレントが揃っている。
 
 川勝監督も個性を消さないように、個で打開できる選手の育成をモットーにアプローチしてきたが、「やはりサッカーはチームスポーツである以上、ピッチにいる11人が同じ方向を向いていないと、個に走り出してしまう。それが良い方向に出る時は良いけど、そうでないと一気に厳しくなる」(川勝監督)と、個性の強さという『両刃の剣』を抱えていた。さらにチームの精神的支柱であり、絶対的な守護神であったGK若原大志が、リーグ開幕前に負傷し、離脱したことで、さらに不安定な状況に陥ってしまった。

選手権でも活躍を見せた地元・山城高出身の川勝博康監督。京都橘戦では浮上への手応えを感じ取っている。 (C) SOCCER DIGEST

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 開幕戦で広島ユースに1-3で敗れると、『両刃の剣』の弱点が顔を出してしまい、一気に崩れていく。2節の名古屋U18戦は、ホームにもかかわらず0-3の完敗。3節のC大阪U-18戦も再びホームで1-4の大敗。3試合で2得点・10失点の3連敗という、惨憺たるスタートとなってしまった。
 
 だが、この3つの屈辱的な敗戦が、チームに大きな変化をもたらそうとしている。4節の京都橘戦の試合前、川勝監督は「個々の向上心は高い。ただ、それが今、チームとして良い方向に行っていない。でも、それでいいと思う。いかにこの状況を選手が感じ取って、危機感を持って戦えるか。今週は特にそこを強調した。今日、それが出てくれれば」と語り、「このままではいけない」という危機感がチームにプラスに働くことを期待した。
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