興奮したサポーターと一触即発 過酷なセリエAの残留争い

カテゴリ:ワールド

ジャンルカ・ディ・マルツィオ

2014年04月29日

一部のウルトラスがスタジアムの出口をブロック。

ラツィオに敗れたリボルノの監督と選手は、なにより戦う姿勢をサポーターから求められている。 (C) Getty Images

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【ボローニャ】
 4月26日のフィオレンティーナ戦に0-3で完敗を喫し、降格ゾーンからの脱出に失敗した18位のボローニャ。一部のウルトラスがスタジアムの出口でチームバスをブロックし、選手との話し合いを要求、双方の代表者同士が顔を突き合わせた。
 
 対話は緊迫した雰囲気の中で、しかし冷静かつ民主的に進められ、サポーターはチームに、もっと闘争心を前面に押し出して最後まで戦い抜く姿勢を見せるよう要求した。今週末(5月4日)のジェノア戦は、残留か降格か、その最大の分岐点になるだろう。
 
【リボルノ】
 4月27日のラツィオ戦に0-2で敗れ、引き続き降格ゾーンの19位に低迷するリボルノも、試合後スタジアムの出口をサポーターにブロックされ、話し合いを強要された。その場に参加したダビデ・ニコラ監督は、『Sky Sport』に対して次のようにコメントしている。
 
「リボルノのサポーターは特別に要求が高い。このシャツに対する愛着とこだわりを示さなければならない。対話はお互いに冷静さと落ち着きを保って交わされた。最後の最後まで残留を信じて戦い抜くことを求められた。今日の姿勢はたしかにそうではなかった。ラツィオに対して自分たちのサッカーを貫こうとして、前半は満足のいく内容だったが、後半2点目を喫して勝負が決まってからは、やや諦めが出たかもしれない。しかしチームの戦いぶりには不満というわけではない」
 
【カターニャ】
 さらに、ヴェローナに敗れて最下位に留まり降格が濃厚になったカターニャでも、ウルトラスの一部が興奮している。
 
 空路カターニャに戻ってきたチームを空港で待ち伏せして、激しく抗議しようと目論んだのだ。しかし警察が介入してチームとウルトラスとの接触を避けたことで、トラブルは起こらなかった。
 
 ウルトラスは、現在戦っている選手たちにこれ以上ロッソ・アズーロ(チームカラーの赤と青)のシャツを着ないこと、残り試合はプリマベーラ(U-19)のチームをピッチに送ることを要求している。就任したばかりのマウリツィオ・ペレグリーノ監督は、翌日のオフを返上して練習のスケジュールを入れることを決めた。
 
文:ジャンルカ・ディ・マルツィオ
翻訳:片野道郎
 
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