「大学か、プロか。しばらくずっと悩んでいました」
杉山は決断に至るまでの過程を、そうシンプルに振り返る。
両親からは進学を強く薦められていたという。日本高校選抜やU-19日本代表で一緒になった選手にも“取材”を敢行。プロ入りと大学進学を選んだ選手にそれぞれ話を聞いた。「大学行くのもいいぞ」と勧めてくれる選手がいた一方で、杉山にとって大きかったのは「プロに行った選手たちで、それを否定する選手がいなかったこと」。高校の先輩であるFW永藤歩(モンテディオ山形)やDF杉岡大暉(湘南ベルマーレ)にも電話で相談に乗ってもらい、あらためて自分の進路を吟味。やがて「自分の中で80%くらいは決まっていたことだった」というひとつの結論に至る。
あらためて両親からは進学を強く薦められたが、自分の意思を伝えてこれを説得。千葉入りを決断した。
では、なぜ千葉だったのか。やはり「ずっと見てくれていた」というのが大きかったようだ。「去年から彼のことを評価してくれていた」と朝岡隆蔵監督が言うように、早い段階から獲得の熱意を示していたのがひとつの要素だった。夏のインターハイまで待てば、より大きなクラブから正式オファーが届く可能性があったが、そんな“にわか”ではなく、「フランス(トゥーロン国際大会)にまで来てくれて、熱意を感じた」(杉山)という千葉を選択したのだ。
