真のストライカーへ――磐田の名波監督が小川航基に与えたU-20W杯でのノルマとは

カテゴリ:Jリーグ

サッカーダイジェスト編集部

2017年05月16日

要らないものを削ぎ落とし「全部なくしたところから真の“ストライカー小川航基”が生まれる」

U-20W杯では攻撃陣の柱として期待される小川。チームを勝利に導くゴールを奪えるか。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

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 ジュビロ磐田のFW小川航基が、目を引く進化を見せている。
 
 プロ1年目の昨季は、カップ戦3試合に出場したが、得点はおろかシュートも0。しかし今季、4月26日のルヴァンカップ・FC東京戦(〇3-1)でプロ初ゴ―ルを挙げると、その試合でさらにハットトリックを達成。続くリーグ9節(同30日)の札幌戦(△2-2)では、途中出場からゴールへの意欲溢れるモビリティと守備への献身で、2点を先行されたチームの沈滞ムードを吹き飛ばし、ペース奪還に貢献した。
 
 磐田での小川は、ここまでカップ戦で4得点。5月20日開幕のU-20ワールドカップに出場するU-20日本代表でもゴールを量産し、不動のエースストライカーとしてチームを牽引している。
 
 その小川について磐田の名波監督は、「航基の成長ぶりが凄いと、チームメイトたちも言っている」と目を細める。
 
「今シーズン前にユース代表で南米に遠征するなどして、自分に足りないこと、通用することが整理できたようだ。さらに新戦力が加わったジュビロで自分がどうプレーしていけばよいかを真剣に考え始めた。謙虚に、前向きにサッカーに取り組んで、本当に一歩一歩だけど階段を登っているなかで、『全部俺によこせ』という選手ではなくなってきたし、よりストライカーらしくなってきている」と、次世代のエースを評する。
 
「高校の時は、自分が何でもやるという気持ちだった」と小川航。エースとして不可欠な存在だった桐光学園高時代はフィニッシャーでもあり、チャンスメーカーでもあった。中盤でのゲームメイクに関わり、スルーパスも出せば外を回ってクロスも上げるという具合に、ボールを自分に集めて多くの仕事をこなしていた。
 
 だが、今は「要らないものが削ぎ落とされてきている」と名波監督。「それを全部なくしたところから、真の“ストライカー小川航基”が生まれると思う」と言うように、削ぎ落としは、指揮官が小川航をプロのFWに進化させる上で意図してきたことのひとつだ。
 
 要らないものを捨てる一方で、急速に身につけているものがある。ストライカーに必要不可欠なゴール前の動きの量と質の高さだ。
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