腐ることなく真摯な態度で練習に取り組み生まれ変わったエース

ウニオン・ベルリンとの重要な一戦を制したシュツットガルト。残り4試合の相手は、ニュルンベルク(8位)、エルツゲビルゲ・アウエ(16位)、ハノーファー(3位)、ヴュルツブルガー・キッカーズ(14位)。いずれも厳しい戦いとなるだろう。 (C) Getty Images
ブンデスリーガ2部の昇格争いがおもしろい。
第30節、日曜日の試合が終わった段階で、シュツットガルト、ハノーファー、ブラウンシュバイクが勝点57で並んでいた。
この時点で勝点54のウニオン・ベルリンが月曜日の試合で対戦するシュツットガルトに勝てば、4チームが勝点57で並ぶという事態に。逆にシュツットガルトが勝てば、ライバルチームに勝点差をつけることができる。
1年での1部復帰を願うシュツットガルト・ファンにとって、この試合の重要性が分からないはずがない。2部リーグの平日20時15分開催の試合ながら、6万人収容のメルセデス・ベンツ・アレーナは満員となった。
このスタジアムで、これほどの熱量を持った応援を目の当たりにするのは、いつ以来だろう。ファンの歌声は、間違いなく選手の力となったはずだ。
序盤からウニオン・ベルリンを圧倒し続けたシュツットガルトは、3-1で快勝。昇格へ向けて、大きな一歩を踏み出したのだった。
この試合で先制ゴールを挙げた他、攻撃の起点として何度も切れ味鋭いプレーを披露していたのが、ルーマニア代表のアレクサンドル・マクシム。冬の移籍市場で、退団寸前まで追い込まれた選手である。
今シーズン途中からチームの指揮を執るハネス・ボルフ監督は、浅野琢磨、カルロス・マネ、ベンヤミン・パバルト、ヨジップ・ブレカロといった若手選手を積極的に登用し、自分たちから積極的に仕掛けるチーム作りがうまくいき、一時期は首位を独走した。
だが、長いシーズンにはどこかで思い通りにいかない時期が来る。23節のブラウンシュバイク戦から27節の1860ミュンヘン戦まで白星から遠ざかり、パフォーマンスも雰囲気も落ち込んでしまっていた。
そんな状態からチームを解放したのが、マクシムだ。28節、カールスルーエとのダービー戦で、実に17節のビュルツブルク戦以来となるスタメン出場を飾ると、素晴らしいプレーの連続でチームを勝利に導いた。
続くビーレフェルト戦では、クリアボールを拾って40メートルのロングシュートを決め、ウニオン・ベルリン戦でも、自身が倒されて得たFKを右足で直接ねじ込んだ。
得点以上にファンを喜ばせたのが、マクシムのプレースタイルがポジティブに変化していたことだ。技術は高いが、走れない、守れない。そんなマクシムが、出場機会がない時期でも腐ることなく、プロフェッショナルな態度で練習に取り組んだ。変わろうとしていた。
「僕はプロ選手。監督が必要としてくれた時に備えて、いつでも準備しておかないといけないんだ」
誰よりも積極的に走り、守備にも懸命に汗をかく。81分に途中交代する際には、ファンから大歓声と大きな拍手が送られた。
第30節、日曜日の試合が終わった段階で、シュツットガルト、ハノーファー、ブラウンシュバイクが勝点57で並んでいた。
この時点で勝点54のウニオン・ベルリンが月曜日の試合で対戦するシュツットガルトに勝てば、4チームが勝点57で並ぶという事態に。逆にシュツットガルトが勝てば、ライバルチームに勝点差をつけることができる。
1年での1部復帰を願うシュツットガルト・ファンにとって、この試合の重要性が分からないはずがない。2部リーグの平日20時15分開催の試合ながら、6万人収容のメルセデス・ベンツ・アレーナは満員となった。
このスタジアムで、これほどの熱量を持った応援を目の当たりにするのは、いつ以来だろう。ファンの歌声は、間違いなく選手の力となったはずだ。
序盤からウニオン・ベルリンを圧倒し続けたシュツットガルトは、3-1で快勝。昇格へ向けて、大きな一歩を踏み出したのだった。
この試合で先制ゴールを挙げた他、攻撃の起点として何度も切れ味鋭いプレーを披露していたのが、ルーマニア代表のアレクサンドル・マクシム。冬の移籍市場で、退団寸前まで追い込まれた選手である。
今シーズン途中からチームの指揮を執るハネス・ボルフ監督は、浅野琢磨、カルロス・マネ、ベンヤミン・パバルト、ヨジップ・ブレカロといった若手選手を積極的に登用し、自分たちから積極的に仕掛けるチーム作りがうまくいき、一時期は首位を独走した。
だが、長いシーズンにはどこかで思い通りにいかない時期が来る。23節のブラウンシュバイク戦から27節の1860ミュンヘン戦まで白星から遠ざかり、パフォーマンスも雰囲気も落ち込んでしまっていた。
そんな状態からチームを解放したのが、マクシムだ。28節、カールスルーエとのダービー戦で、実に17節のビュルツブルク戦以来となるスタメン出場を飾ると、素晴らしいプレーの連続でチームを勝利に導いた。
続くビーレフェルト戦では、クリアボールを拾って40メートルのロングシュートを決め、ウニオン・ベルリン戦でも、自身が倒されて得たFKを右足で直接ねじ込んだ。
得点以上にファンを喜ばせたのが、マクシムのプレースタイルがポジティブに変化していたことだ。技術は高いが、走れない、守れない。そんなマクシムが、出場機会がない時期でも腐ることなく、プロフェッショナルな態度で練習に取り組んだ。変わろうとしていた。
「僕はプロ選手。監督が必要としてくれた時に備えて、いつでも準備しておかないといけないんだ」
誰よりも積極的に走り、守備にも懸命に汗をかく。81分に途中交代する際には、ファンから大歓声と大きな拍手が送られた。