“腫れ物”メッシの件では過剰反応のバルサ…その背景にあるのは!?

カテゴリ:連載・コラム

工藤拓

2017年01月19日

グアルディオラの時代から「触らぬメッシに祟りなし」――。

今シーズン、ここまでリーガ・エスパニョーラ、チャンピオンズ・リーグの両方で得点ランキングのトップを走るメッシ。ますます価値を高める至宝を死守するためのバルサの焦りは、時とともに大きくなっていく。 (C) Rafa HUERTA

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 バルセロナは先日、スポーツ機関関係責任者を務めるペレ・ガラタコスを解任した。原因は、同日に行なわれたコパ・デル・レイ準々決勝の組み合わせ抽選会に出席した際、メディアに対して発した以下のコメントだ。
 
「レオ(リオネル・メッシ)はチームで最も重要な人物のひとりだが、彼だけじゃない。(アンドレス・)イニエスタやネイマール、(ルイス・)スアレス、(ジェラール・)ピケらがいなければ、あそこまで良い選手にはなれなかっただろう。ただ、メッシが最高の選手であることは間違いない」
 
 ガラタコスはラ・マシア(バルサの下部組織)育ちの元プロ選手で、指導者転身後は2003~05年にバルサBの監督を務めた。その際にはメッシを直接指導しており、当時の監督だったフランク・ライカールトにトップチームでの起用を進言したのも彼だった。
 
 つまり、彼にとってメッシは教え子のひとりであり、今回の発言も自らが手がけた選手について「素晴らしい選手に育ってくれたが、それは仲間に恵まれたおかげでもある」と言いたかったのだと考えられる。
 
 にもかかわらず、なぜクラブは即時に解任を決断するほど彼の発言を問題視したのか。それも、わざわざ公式ホームページに「公の場でクラブの見解とは異なる私見を口にしたため、スポーツ機関関係責任者の職を解かれた」と、ご丁寧に解任理由まで公表してまで……。
 
 メッシはバルサにおいてアンタッチャブルな存在であり、ジョゼップ・グアルディオラの時代から「触らぬメッシに祟りなし」とばかりに腫れ物扱いされてきたことは確かだ。
 
 それでも、恩師が発した今回の発言に対して本人が気を悪くするとは考え難く、クラブ側が過剰に反応した印象は否めない。
 
 その理由としては、ジョゼップ・マリア・バルトメウ会長ら上層部がファンとメディアから急かされている、メッシとの契約更新がスムーズに進んでいない背景がある。
 
 バルサとメッシが相思相愛の関係にあることは間違いない。現在の契約が満了するのは18年6月末で、メッシはその数日前に31歳の誕生日を迎える。
 
 昨年11月にレアル・マドリーがクリスチアーノ・ロナウドと21年までの実質的な終身契約を結んだが、メッシも年齢を考えれば、次の契約はバルサでキャリアを全うすることまで考慮したものとなるだろう。

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