[選手権決勝]青森山田5-0前橋育英/1月9日/埼玉
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【表彰式PHOTO】青森山田5-0前橋育英
黒田剛監督が青森山田の監督に就任し、今季で22年。「我々は、選手権での優勝という二文字にかけている」と口してきた悲願のタイトルをようやく手にした。
MF柴崎岳(現・鹿島)らを擁した2009年度も決勝へと進んだが、山梨学院大附に0-1で敗れ頂点は掴めず。当時との違いを「自分自身が決勝戦を経験していること」と黒田監督は挙げていた。
準決勝から決勝へ進むと観客やメディアが一気に増え、プレッシャーが比べ物にならないくらい増す。試合直前にセレモニーや校歌斉唱などを経ると、高校生は頭が真っ白になりミーティングで伝えたことが一気に飛んでしまう。山梨学院戦前のミーティングでは、帝京で一時代を築いた名将・小沼貞雄監督から授かった「相手は、開始から15分間は徹底的に走って、プレッシャーをかけてくる」というアドバイスを選手に伝えたが、いざ試合が始まると、指示が頭から飛んでおり、11分に先制点を許すと、そのまま試合終了の笛を聞くことになった。
「いつかはまたチャンスが来るだろうなと毎年、狙っていた」(黒田監督)ものの、以降はベスト16で敗れることが多く、リベンジのチャンスはなかなか訪れなかった。だが、迎えた2度目の決勝戦は「難しさを知っているからこそ、良い準備ができる」(黒田監督)。今季の場合、高円宮杯チャンピオンシップで同様のシチュエーションを経験したが、ミーティングで黒田監督が「色んな物に気持ちが揺さぶれるかもしれないけど、あらかじめ何事にも動じない自分を準備しておけ」と伝えたことが奏功し、一足早く日本一のタイトルを掴んでいた。
とはいえ、高校生活最後となる試合が始まると、平常心ではいられない。「雰囲気に飲まれていた部分があったし、いつも通りのプレーではなかった」とGK廣末陸(3年)が振り返ったように、この試合は開始とともにいつもと違う青森山田のプレーが見え隠れしたのも事実だ。
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